日本歴史地名大系 「今山遺跡」の解説
今山遺跡
いまやまいせき
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
福岡市西区横浜にある弥生時代の石斧製作遺跡。標高85mの今山という独立丘陵の中腹とその裾部に位置する。1923年発見。今山は玄武岩からなり,この玄武岩を原材として弥生時代特有の太形蛤刃石斧を製作している。原材採石場に近い山頂や中腹で粗加工し,山麓の2ヵ所の遺跡で仕上げ加工して製品化している。石斧製作は弥生時代中期前半に盛んに行われたらしいが,69年の福岡市教育委員会の調査で,弥生時代前期末から行われていたことが明らかになった。ここで製作された石斧は福岡県内はもちろん,佐賀・大分・熊本各県の一部にも分布する。
執筆者:柳田 康雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報