保健師助産師看護師法(読み)ホケンシジョサンシカンゴシホウ

デジタル大辞泉 「保健師助産師看護師法」の意味・読み・例文・類語

ほけんし‐じょさんし‐かんごし‐ほう〔‐ハフ〕【保健師助産師看護師法】

保健師助産師看護師定義および免許試験業務罰則などについて定めた法律。昭和23年(1948)保健婦助産婦看護婦法として制定。平成13年(2001)改題保助看法

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「保健師助産師看護師法」の意味・わかりやすい解説

保健師助産師看護師法
ほけんしじょさんしかんごしほう

保健師、助産師、看護師および准看護師に関する規定。昭和23年法律第203号。それぞれの名称の定義、免許、試験、業務、罰則などが定められており、これらの職種の身分法ともいわれる。

 この法律が制定される以前は、産婆規則(助産婦規則)、看護婦規則、保健婦規則とそれぞれ別個の規則によって三者の資格要件、免許、業務などが規定され、三者はそれぞれの職能団体をもち、とくに横の連携はないままであった。第二次世界大戦後、GHQ(連合国最高司令部)の行政改革の指導もあり、「保健婦助産婦看護婦は同じ看護を行う者としてその資質を向上し、もって医療および公衆衛生普及向上を図る」ことを目的として、1948年(昭和23)三者統一の「保健婦助産婦看護婦法」が制定された。この法律により初めて名実ともに看護関係者の統一が行われ、国際水準に達した看護職が誕生したわけである。また、これによって国民医療法および同法の委任命令である保健婦助産婦看護婦令は廃止された。なお男性に関しては、のちに看護士、准看護士、保健士への準用を規定した附則が定められた。

 昭和23年法律第203号による三者統一法はその後幾度改正が行われたが、大きな改正は、1951年の第二次改正による「准看護婦」の誕生と、2001年(平成13)の「性別による相違をなくする名称の統一」(平成13年法律第153号)で、この名称統一の改正に伴い法律名も現在のように改められた。これによって看護職も男女共同参画社会の実現に向けて歩み出した。

[山根信子]

『金子光著『保健婦助産婦看護婦法の解説』第47版(1992・日本医事新報社)』『看護行政研究会監修『看護六法』平成15年版(2003・新日本法規出版)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保健師助産師看護師法」の意味・わかりやすい解説

保健師助産師看護師法
ほけんしじょさんしかんごしほう

保健師助産師看護師准看護師の身分や業務に関する法律。略称,保助看法。 1948年に保健婦助産婦看護婦法 (昭和 23年法律 203号) が制定,1951年に一部改正,2001年に保健師助産師看護師法と名称が変更された。保健師,助産師,看護師の資質の向上をはかり,医療や公衆衛生の普及と向上を実現することを目的とし,各職種の定義,免許制度,試験制度,学校・養成所,業務範囲などについての規定が含まれている。

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