値嘉島(読み)ちかのしま

デジタル大辞泉の解説

ちか‐の‐しま【値嘉島】

長崎県の五島列島と平戸島などを含めた古称。
「次に―を生みき」〈・上〉

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世界大百科事典 第2版の解説

ちかのしま【値嘉島】

現在の五島列島を中心とした歴史地名。《和名抄》に,肥前国松浦郡値嘉郷とあるが,古くは知訶,血鹿とも表記した。《肥前国風土記》には,〈遠けれど,猶,近きが如く見ゆ。近嶋(ちかしま)と謂ふべし〉という景行天皇にまつわる地名由来伝承をのせている。876年(貞観18)には,大宰権帥在原行平の起請によって,松浦郡庇羅(ひら)(平戸島)と値嘉の両郷を2郡とし,上近郡,下近郡と称し,併せて値嘉島となし,新たに嶋司郡領を置くこととなり,壱岐,対馬とならぶ行政区画となったが,まもなく廃されてもとの肥前国になった。

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大辞林 第三版の解説

ちかのしま【値嘉島】

長崎県五島列島と平戸島の総称。⦅歌枕⦆ 「名をたのみ-へとこぎくれば今日もふなぢにくれぬべきかな/重之集」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

値嘉島
ちかのしま

長崎県五島列島(ごとうれっとう)の古称。知詞島とも書く。『古事記』に、大八洲(おおやしま)のほかに六島を生んだという伝説的記録の六島のなかに「ちかのしま」が含まれている。値嘉郷(さと)は五島列島と平戸(ひらど)島の両者をさすともいわれる。『肥前国風土記(ふどき)』によると、その昔、景行天皇(けいこうてんのう)が志式嶋(しじきじま)(平戸市志々伎(しじき))の行宮(あんぐう)に巡幸されたとき、西の海をご覧になり、第一の島を小近(おちか)(小値賀(おぢか)島)といい、第二の島を大近(おおぢか)(中通(なかどおり)島、または中通島およびそれ以南の島)とよび、遠くにあるが近くに見えるので近島(ちかしま)(値賀島)とよぶようになったと伝えられる。[石井泰義]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ちか‐の‐しま【値嘉島】

長崎県にある五島列島ならびに平戸島、または五島列島の古称。知訶島。値賀島。血鹿島。
※書紀(720)天武四年四月(北野本鎌倉初期訓)「三位麻続王、罪有り。因幡に流す〈略〉一の子をば血鹿(チカ)の嶋に流す」

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