小説家。北海道室蘭(むろらん)市生まれ。早稲田(わせだ)大学仏文科卒業。横光利一に師事。満州理化学工業に入社し大陸に渡る。1944年(昭和19)に応召、中国の前線に行くが、その直前に書いた『劉広福(リュウカンフウ)』で芥川(あくたがわ)賞を受賞。在満(中国東北)時代に知った中国人工員をモデルにした、人物造形の優れた作品である。復員後は、大空襲で失った妻子への思いを『母子鎮魂』(1946)に描き、続く『私のソーニャ』(1948)で手堅い私小説的方法を確立した。その後『摩周湖』(1950)、『風祭』(1951。読売文学賞)、『遠い地平』(1983)、『漂雲』(1984)などの作がある。88年芸術院賞受賞。
[高橋広満]
『『劉広福』(『芥川賞全集3』所収・1982・文芸春秋)』▽『『八木義徳全集』全8巻(1990・ベネッセコーポレーション)』▽『『何年ぶりかの朝――八木義徳自選随筆集』(1994・北海道新聞社)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
4/12 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
4/12 デジタル大辞泉を更新
4/12 デジタル大辞泉プラスを更新
3/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
2/13 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新