(読み)シャ

デジタル大辞泉 「写」の意味・読み・例文・類語

しゃ【写〔寫〕】[漢字項目]

[音]シャ(呉)(漢) [訓]うつす うつる
学習漢字]3年
ありのままにうつし取る。「写経写実写生活写手写書写謄写筆写描写複写模写
物の像をスクリーンフィルムに現し出す。「写真映写試写

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精選版 日本国語大辞典 「写」の意味・読み・例文・類語

しゃ【写】

  1. 〘 名詞 〙 写真にうつすこと。また、うつること。
    1. [初出の実例]「人其真画を見て而して皆な其妙術に驚き来て写を乞ふ者輻々輳々」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉初)

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普及版 字通 「写」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

(旧字)寫
15画

[字音] シャ
[字訓] うつす・のぞく・そそぐ

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は寫に作り、宀(べん)+(せき)。宀は屋、儀礼のときに用いる履であるから、もと儀礼に関する字である。中では(ふつせき)など儀礼用のものと履きかえるので、そこから移置する意などを生ずるのであろう。〔説文〕七下に「物を置くなり」とし、〔玉〕に「盡すなり、除くなり」の意とする。〔礼記、曲礼上〕「(あら)ふは寫さず。其の餘は皆寫す」とは、食余のものを他の器に移すことをいう。また〔詩、小雅、〕「我が心寫(のぞ)く」は、憂いの晴れる意。〔石鼓文、田車石〕「宮車其れ寫く」は、車より解き放つことをいう。他に移すことから伝写の意となる。もと屋中の儀礼についていう字で、写(冩)のように冖(べき)に従う字とするのは俗体である。

[訓義]
1. うつす、おきかえる、ぬぎかえる。
2. はこぶ、うごかす。
3. かきうつす、かたどる、ならう、まなぶ。
4. とりのぞく、はらう。
5. そそぐ、はく、つくす。
6. 卸(しや)と通じ、おろす。

[古辞書の訓]
名義抄〕寫 ノゾク・ウツス・ホト・ツクス・カシコマル

[語系]
寫・瀉syaは同声。寫にものを移す意があり、水をそそぐことをまた瀉という。(卸)syakも声近く、車馬を解く意。もと同系の語であろう。

[熟語]
写意・写映・写影・写懐・写鑑・写形写景・写効・写載・写字・写似・写実写述・写潤・写書・写照・写状・写神・写真・写心・写水・写生・写染写搨写禿・写白・写副・写物写憤・写放写本・写妙写憂・写録
[下接語]
暗写・映写・影写・活写・誤写・手写・縮写・書写・鈔写・心写・図写・繕写・速写・託写・転写・伝写・透写・謄写・披写・筆写・描写・布写・副写・複写・模写・輸写傭写・臨写

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