勝道(読み)しょうどう

共同通信ニュース用語解説 「勝道」の解説

勝道

勝道しょうどう 奈良時代から平安時代にかけて活動した僧侶下野国(栃木県)に生まれ、山林修行を続け、日光開山したと伝えられる。空海は勝道の山林修行の生涯をまとめた碑文を書いている。

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精選版 日本国語大辞典 「勝道」の意味・読み・例文・類語

しょうどうショウダウ【勝道】

  1. 奈良末期・平安初期の僧。俗姓若田氏。下野(栃木県)の人。天応二年(七八二補陀落山日光山)を開き、中禅寺創建上野国講師(こうじ)に任ぜられた。天平七~弘仁八年(七三五‐八一七

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朝日日本歴史人物事典 「勝道」の解説

勝道

没年:弘仁8.3.1(817.3.22)
生年:天平7(735)
奈良・平安前期の僧。日光山輪王寺・中禅寺の開山。下野国(栃木県)芳賀郡の人。俗姓は若田氏。天平宝字6(762)年に下野薬師寺で受戒。神護景雲1(767)年から補陀洛山(二荒山,現在の男体山)の登頂に挑み,延暦1(782)年に3度目で成功した。その間,神祇のために経典を写し,仏画を描いて山頂で供養することを誓願した。同3年に弟子と南湖(中禅寺湖)を遊覧し,湖畔神宮寺を建立し,同7年に北に移住した。延暦年中(782~806)に上野国(群馬県)の講師となり,また下野国都賀郡の城山に華厳宗の寺院を建てて布教活動を行った。大同2(807)年の旱魃の際には,補陀洛山で祈祷して雨を降らせた。下野国博士の帰京に託して,補陀洛山の景勝を描写することを空海に依頼し,空海は「沙門勝道山水を歴玄珠を瑩く碑並に序」を選述した。<参考文献>由木義文『東国の仏教』

(岡野浩二)

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百科事典マイペディア 「勝道」の意味・わかりやすい解説

勝道【しょうどう】

奈良時代末〜平安初期の山岳仏教の僧。生没年については737年―807年とする説もある。下野(しもつけ)の人。日光(にっこう)山を開き,中禅(ちゅうぜん)寺を建てたと伝えられる。桓武(かんむ)天皇より上野(こうずけ)の講師に任ぜられた。
→関連項目華厳滝日光[市]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「勝道」の解説

勝道 しょうどう

735-817 奈良-平安時代前期の僧。
天平(てんぴょう)7年生まれ。下野(しもつけ)(栃木県)の薬師寺で出家。日光の補陀落(ふだらく)山(現在の男体(なんたい)山)の開祖となり,延暦(えんりゃく)3年中禅寺湖畔に神宮寺(中禅寺)を創建。上野(こうずけ)(群馬県)の講師に任じられ,下野に華厳(けごん)寺を建立した。弘仁(こうにん)8年3月1日死去。83歳。下野出身。俗姓は若田。

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367日誕生日大事典 「勝道」の解説

勝道 (しょうどう)

生年月日:735年4月21日
奈良時代;平安時代前期の僧
817年没

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世界大百科事典(旧版)内の勝道の言及

【男体山】より

…8月1~7日には登拝大祭が行われ,午前0時の太鼓の合図とともに多くの人々が山頂を目指す。【平山 光衛】
[信仰]
 下野(しもつけ)の修験僧勝道上人(737‐817)は初めて男体山頂をきわめ,782年(延暦1)日光山を開いたと伝える。以来,日光山の主峰である男体山は補陀落(ふだらく)山,二荒山とも呼ばれ,神体山としてまた修験の霊場として崇敬された。…

【日光】より

…表・奥・裏日光は日光国立公園に含まれ,前日光は県立自然公園に指定されている。日光は雄大な自然に恵まれた地であり,また男体(なんたい)山を中心に奈良時代末期に勝道によって開かれた山岳仏教の聖地で,近世には徳川家康をまつる日光東照宮の造営により栄え,国宝などに指定された建築物や文化財も多い。このため〈日光を見ずして結構というなかれ〉とまでいわれ,日本を代表する観光地の一つとして国際的にも知られている。…

【二荒山神社】より

…二荒山に鎮まる神霊,二荒山大神すなわち大己貴(おおなむち)命,その妃田心姫(たごりひめ)命,子の味耜高彦根(あじすきたかひこね)命をまつる。二荒山すなわち男体山,妃の女峰山,子の太郎山等を神体山とする古代信仰に発し,767年(神護景雲1)下野国芳賀(はが)郡の勝道上人が発願,本社の地に社殿を建て奉斎,かたわらに四本竜寺を営み,785年(延暦4)二荒山頂に奥宮を,湖畔に中宮祠,中禅寺を創建したと伝える。以後霊場として信仰をあつめ,延喜の制で名神大社。…

※「勝道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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