補陀落山(読み)ふだらくせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

補陀落山
ふだらくせん

サンスクリット語 Potalakaの音写で,南インドにあると伝説的に信じられている観世音菩薩霊場。中国では,この名を取った普陀山は,五台山峨眉山とともに三大名山に数えられている。日本では,和歌山県の那智山南方にあるため,西国三十三所観音第1番の札所とされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふだらくせん【補陀落山】

観音菩薩の浄土サンスクリットのポータラカPotalakaの音訳。《華厳経》によると,インドの南端にあり,善財童子がそこに赴いて観音に謁した。《大唐西域記》には南インドの海岸,マラヤ山の東にあると記述されている。《陀羅尼集経》の注では,海島というとされ,海中の島のように印象づけられている。一種の霊地として描写され,仏教圏の各地にこれにちなむ地名が生じた。チベットでは観音の化身とされるダライ・ラマ宮殿ポタラ宮と名づけられた。

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世界大百科事典内の補陀落山の言及

【五台山】より

…中国山西省にある山脈の主峰五山を指す。《華厳経》の受持にともない,5世紀ころから文殊菩薩の住む清涼山にあたると信ぜられ,普賢菩薩の峨嵋山,観音の補陀落山とともに中国三大仏教聖地の一つとなった。浄土教の曇鸞(どんらん)がここに遊び聖跡に感じて出家した話は有名であるが,大塔院寺等いわゆる台中百ヶ寺の基礎が置かれたのも,このころである。…

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