南人(朝鮮)(読み)なんじん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

南人(朝鮮)
なんじん

朝鮮、李朝(りちょう)時代の、党争における党派の一つ。1591年、西人の領袖鄭澈(りょうしゅうていてつ)が失脚したときに、東人のうち西人に対して温和論をとった政治集団として形成された。その領袖柳成龍(りゅうせいりゅう)は、壬辰倭乱(じんしんわらん)(秀吉の朝鮮侵略)時の領議政として功あったが、乱後、南人は政権から遠ざかった。17世紀後半、西人との礼論を機に再進出し、粛宗(しゅくそう)(在位1674~1720)初年に政権を握ったが、1680年庚申獄(こうしんごく)により勢力を失った。その後は、正祖(在位1776~1800)朝に蔡済恭(さいせいきょう)らが重用されたりしたが、全体としては劣勢な党派にとどまった。そのなかから李(りよく)、丁若鏞(ていじゃくよう)ら、実学の大家を輩出している。

[糟谷憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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