中国の明(みん)朝末期に景徳鎮窯(けいとくちんよう)で焼かれた粗雑な染付磁器。古染付の呼称は、日本で近代になってからつけられたもので、江戸時代には南京(ナンキン)染付のなかに含められていた。古染付は2種に大別される。その一つは碗(わん)、皿、鉢などの日常食器であり、造りは薄手で、見込にはいかにも飄逸(ひょういつ)で軽妙洒脱(しゃだつ)な絵模様が描かれているのが特色である。この絵画風の文様に魅力を感じた江戸初頭の茶人が、好みの茶道具に絵付させて新味を得ようと、景徳鎮窯に水指(みずさし)、花生(はないけ)、向付(むこうづけ)、鉢、香合(こうごう)などの焼造を注文し、その結果つくられたのが、いま一つの粗厚で風韻のある古染付である。後者は明の天啓年間(1621~27)に優品の多くが焼造されたとみられる。
[矢部良明]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...