吉州(読み)きっしゅう(英語表記)Kilju

精選版 日本国語大辞典 「吉州」の意味・読み・例文・類語

きっ‐しゅう‥シウ【吉州】

  1. [ 一 ] 朝鮮半島北東部、咸鏡北道南部にある郡。
  2. [ 二 ] [ 一 ]にある都市。製紙、人絹糸製造の工業が行なわれる。
  3. [ 三 ] 中国、山西省吉県の古称。金代に呼ばれた。
  4. [ 四 ] 中国、江西省吉水県の古称。南宋忠臣文天祥生地

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改訂新版 世界大百科事典 「吉州」の意味・わかりやすい解説

吉州 (きっしゅう)
Kilju

朝鮮民主主義人民共和国,咸鏡北道南部の郡。摩天嶺山脈中から発して日本海へ至る南大川沿いの峡谷平野を除くと,大部分険峻な山地に覆われている。高麗時代尹瓘いんかん)が女真族を追い出して,高麗王国の東北界としたところ。中心地の吉州邑は,咸鏡線から恵山,茂山方面へ至る鉄道の分岐点として発達し,周囲の森林資源水力電気を背景としてパルプ化学などの工業が発展している。石炭,黒鉛等鉱業開発も進められている。
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百科事典マイペディア 「吉州」の意味・わかりやすい解説

吉州【きっしゅう】

朝鮮民主主義人民共和国,咸鏡北道南部,南大川の左岸にある町。清津両江道恵山へ通じる鉄道の要地。平野部にできる農産物集散林業,鉱業が盛ん。最近では製材,パルプ,食品加工工業が発達している。吉州牛の産地

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉州」の意味・わかりやすい解説

吉州
きっしゅう / キルチュ

北朝鮮、咸鏡北道(かんきょうほくどう/ハムギョンプクド)吉州郡にある邑(ゆう)(町)。郡の所在地。元羅線と恵山線の分岐点で、蓋馬(かいま/ケーマー)高原地方への門戸となっている。両江道(りょうこうどう/リャンカンド)の林産資源による木材加工業の中心地で、吉州パルプ工場がある。トウモロコシとアシを原料に人造絹糸とスフを生産している。農産物は畑作物が主である。

[魚 塘]

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世界大百科事典(旧版)内の吉州の言及

【吉安】より

…漢代,予章郡に属する廬陵(ろりよう)県が置かれ,三国の呉は261年(永安4)廬陵郡を設けてその治所とした。隋・唐以後,郡は吉州と改められ,明・清は吉安府に昇格させた。唐中期以後の開発,戦乱を避けた江北知識人の移住により,宋代になると,欧陽修,周必大,文天祥ら多数の人材をだし,科挙の合格者数も群を抜いて多かった。…

※「吉州」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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