精選版 日本国語大辞典 「菩提樹」の意味・読み・例文・類語
ぼだい‐じゅ【菩提樹】
〘名〙
① 植物「てんじくぼだいじゅ(天竺菩提樹)」のこと。
※観智院本三宝絵(984)下「はじめてけふこくにみるに、菩提樹の葉みな落といへり」 〔酉陽雑俎‐広動植、木〕
② シナノキ科の落葉高木。中国原産で、しばしば寺院の庭などに栽植される。高さ三~一〇メートル。葉は長柄をもち長さ六~一〇センチメートルの円状心臓形、縁に鋸歯(きょし)があり、裏面に灰白色の細毛を密生する。初夏、葉腋から花柄が伸び、二〇ほどの芳香を放つ淡黄色の小さな五弁花を開く。苞葉は狭舌形。果実は球形で径約八ミリメートル。種子で数珠(じゅず)をつくる。シューベルトの歌曲で知られる樹は、同属の別種のリンデンバウム。
▼ぼだいじゅの花《季・夏》
▼ぼだいじゅの実《季・秋》 〔五国対照兵語字書(1881)〕
ぼだい‐ず【菩提樹】
〘名〙 「ぼだいじゅ(菩提樹)」の変化した語。
※宇津保(970‐999頃)国譲下「ぼだいずの数珠よりはじめて、用ある物を奉り給ふ」
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