名護[市](読み)なご

百科事典マイペディアの解説

名護[市]【なご】

沖縄県沖縄島北部の市。1970年市制。中心市街は名護湾に臨み,背後は古生層の山地。沖縄島北部地域の中心都市で国や県の出先機関も多く,商業が活発。ラン,キクなど花卉(かき)のほか果樹・野菜栽培が盛ん。漁港があり,カツオの水揚が多く,タイ・クルマエビ養殖も行われる。ビール,食肉加工,セメント,製糖,パイナップル加工等の工場もある。沖縄自動車道が通じ,海岸は景勝地で海水浴場もある。市街地東方にある名護城跡は寒緋桜の名所で,近くには樹齢300年のヒンプンガジュマルがある。南西部にはサミットが開かれた万国津梁館がある。東部の久志地域辺野古に米軍海兵隊のキャンプ・シュワブ(国頭郡宜野座村にまたがるが大半が名護市)がある。1999年12月普天間基地の移設問題で,名護市長が辺野古(へのこ)沖を代替地として受け入れると表明したが,工法が確定せず,住民の反対や自然環境(絶滅危惧種のジュゴンをはじめ多様な生物の生息が認められている)への影響などから進展をみなかった。その後,普天間基地移設問題は二転三転したが,2013年12月安倍首相は仲井真沖縄県知事と会談,基地負担軽減策を提示し仲井真知事はこれを高く評価して名護市辺野古沖の埋め立て申請を認める方針を表明,県として辺野古移設を正式に承認した。民主党政権下(2009年9月〜2012年12月)では辺野古移設に反対して県外移設を主張していた仲井真知事が安倍政権で姿勢を一転させた。2014年2月の名護市長選では,移設反対派の稲嶺進が勝利。稲嶺は市長権限を使って移設を阻止する構えである。沖縄県民の世論調査では,米軍普天間基地飛行場の名護市辺野古への移設は賛成22%に対して反対が66%にのぼった。2014年11月に行われた沖縄県知事選では,辺野古沖の埋め立て許可を撤回する表明をしている翁長雄志が当選している。210.90km2。6万231人(2010)。→辺野古移設問題
→関連項目ナゴラン

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世界大百科事典 第2版の解説

なご【名護[市]】

沖縄県,沖縄島(本島)中部にあり,1970年名護町と屋部(やぶ),羽地(はねじ),屋我地(やがじ),久志(くし)の4村が合体,市制。人口5万3955(1995)。市域は本部(もとぶ)半島基部から太平洋岸まで広がり,半島基部北側の羽地内海をへだてて浮かぶ屋我地島(面積7.7km2)を含む。東部には多野岳(383m),名護岳(345m)などの国頭(くにがみ)山地があり,北西部に八重岳(453m),嘉津宇(かつう)岳などがあって,山林が市域の半分以上を占める。

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