水を5%以上含有した泥状の爆薬で、スラリー爆薬とエマルション爆薬とに分類される。
スラリー爆薬は、1950年代に開発された新しい型の工業爆薬で、硝酸アンモニウム、水、燃料兼鋭感剤、気泡、粘稠剤(ねんちゅうざい)などを含む。従来、水分は爆薬にとって劣化の原因であったが、この爆薬は水をかなり多量に含んでいるのが特徴である。爆発威力はダイナマイトと硝安油剤爆薬の中間で、あとガス(後ガス)は良好である。安定度、耐火・耐熱性もダイナマイトに比べてよく、衝撃起爆感度は鈍感である。毒性のあるニトログリコールを含まないので薬害の心配は少ない。日本で現在製造されている含水爆薬はゲル状のもので、6号雷管1本で起爆できるので雷管起爆性の含水爆薬である。アメリカで最初に工業化されたのはスラリー状(泥状)の含水爆薬で、雷管では起爆できないので非雷管起爆性とよばれた。現在日本で製造されている含水爆薬は、アメリカのデュポン、ハーキュレスおよびアイレコの各社から技術導入された含水爆薬で、それぞれ燃料兼鋭感剤に特徴をもっている。
エマルション爆薬は、油剤の中に硝酸アンモニウム等の酸化剤の水溶液を分散させた油中水型エマルションからなるゲル状の含水爆薬であり、1970年代から開発が進められ、現在では産業爆薬として広く使用されている。
[吉田忠雄・伊達新吾]
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