和泊町(読み)わどまりちよう

日本歴史地名大系 「和泊町」の解説

和泊町
わどまりちよう

面積:四〇・三五平方キロ

沖永良部おきのえらぶ島の東部に位置する。南西部は知名ちな町と接する。町域南西部のこし(一八八・六メートル)が最高所で、隆起珊瑚礁による平坦な段丘状の地勢となっている。海岸部は入江が少なく、また環礁が発達しているので、港湾に恵まれない。県道の沖永良部循環線(知名―沖永良部空港線・瀬名―和泊線・国頭―知名線)島内を一周しており、和泊港からマリックスラインとAラインによって与論島・沖縄方面、徳之島名瀬なぜ・鹿児島方面などと結ばれる。

町内には縄文時代相当期から中世にかけての遺跡が一二ヵ所知られている。和泊の小積原くじんばるには広い遺跡があり、一部は貝塚で、無文の宇宿上層式土器、定角式の磨製石斧のほか、自然礫面を残して一面を打欠き刃をつけた石斧・石槌などが出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「和泊町」の意味・わかりやすい解説

和泊〔町〕
わどまり

鹿児島県南部,奄美群島南部の沖永良部島東半を占める町。 1941年町制。大部分隆起サンゴ礁を基盤とする平坦地。主産業は畑作を中心とする農業で,エラブユリフリージアなどの花卉類,サトイモ,エンドウなどの野菜類,サトウキビ栽培のほか肉牛の飼育が盛ん。特にユリの栽培は名高く,球根はアメリカ合衆国などに輸出。和泊港は海の玄関で,鹿児島港,名瀬港那覇港と結ぶ。北端国頭 (くにがみ) に沖永良部空港がある。面積 40.39km2。人口 6246(2020)。

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