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国立感染症研究所 こくりつかんせんしょうけんきゅうじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国立感染症研究所
こくりつかんせんしょうけんきゅうじょ

感染症の予防,治療その他に関し,厚生行政に直結する総合的医学研究を行なうため,1947年に国立予防衛生研究所の名称で設立された厚生省 (現厚生労働省) の付属機関。 1992年に研究部門と検定部門を分離するなど組織を改革し,研究部の大半を当時の厚生省戸山研究庁舎に移転。国立健康・栄養研究所,国立医療・病院管理研究所とともに国立病院医療センター (→国立国際医療センター ) を含めた「戸山保健医療共同研究センター」構想をもとに業務を開始した。 1997年現名称に改称。現在,細菌部,感染病理部,免疫部,ウイルス部などのほか,遺伝子解析室,放射能管理室,エイズ研究センター,村山分室 (検定部門として生物製剤試験研究センターを含む) などからなり,感染症ワクチンなどの研究を行なっている。さらに,各都道府県の地方衛生研究所の統括業務や世界保健機関 WHOの関係業務も担当している。

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デジタル大辞泉の解説

こくりつ‐かんせんしょうけんきゅうじょ〔‐カンセンシヤウケンキウジヨ〕【国立感染症研究所】

感染症を予防・治療するための総合的な研究や予防医学・保健医療行政の基盤となる科学的研究を行う組織。厚生労働省の付属研究機関。感染症検査システムの運営、感染症発生時における全国の情報集約・提供や疫学調査ワクチンなど生物学的製剤の国家検定・検査業務を行う。また、世界保健機関(WHO)の協力センターとして病原体の分離同定や菌株の分与・保存など、国際的な研究協力機関としての役割も担う。平成9年(1997)、国立予防衛生研究所から名称変更。感染研NIID(National Institute of Infectious Diseases)。

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百科事典マイペディアの解説

国立感染症研究所【こくりつかんせんしょうけんきゅうしょ】

厚生労働省の施設等機関前身は国立予防衛生研究所で1997年に改名した。ウイルスや有害生物など人間と環境に重大な影響をもたらすバイオハザード生物災害)が世界的に警戒されている現在,日本のバイオセーフティレベル最高度の研究施設の一つである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国立感染症研究所
こくりつかんせんしょうけんきゅうしょ

感染症の予防、治療等に関し、厚生行政に直結する総合的医学研究を行うために設置された厚生労働省所轄の研究機関。1947年(昭和22)予防衛生研究所として、東京大学付属伝染病研究所(現在の東大医科学研究所)内に設置され、品川区上大崎(かみおおさき)への移転を経て、1992年(平成4)に厚生労働省所轄の他の3研究機関と合同で、旧厚生省戸山研究庁舎に移転(東京都新宿区戸山)し、現在に至る。1997年厚生省所管研究機関の組織見直しにより、国立感染症研究所へと名称変更した。
 国立感染症研究所のおもな業務は、感染症にかかわる(1)基礎・応用研究業務、(2)検査制度を確保するために必要なすべての活動を行う感染症のレファレンス業務、(3)感染症のサーベイランス業務と感染症情報の提供、(4)生物学的製剤・抗生物質等の品質管理に関する研究と国家検定・検査業務、(5)国際協力関係業務、(6)研修業務などである。
 当研究所の支所としては、東京都武蔵村山(むさしむらやま)市に医薬品等の安全性等の検定を担当する村山庁舎(1961年設置。当初の呼称は村山分室)、東京都東村山市にハンセン病その他の抗酸菌症の研究を行うハンセン病研究センター(1997年設置)がある。村山庁舎には、もっとも危険度の高い病原体の取扱い可能なBSL4施設(1981年設置)、インフルエンザウイルス研究センター(2008年設置)がある。BSL4施設は、地元の強い反対等で稼働しないまま30年以上経過していたが、近年、人や物資の国際的な往来が一段と活発化し、BSL4レベルの重篤な伝染性感染症を国内で発症するリスクが増してきたため、2015年(平成27)8月、厚生労働大臣と武蔵村山市長との合意により、稼働を開始した。そのほか研究所の施設として、エイズ研究センター(1988年設置)、感染症疫学センター(1997年設置。当初の呼称は感染症情報センター)、病原体ゲノム解析研究センター(2005年設置)が、戸山庁舎および村山庁舎にある。なお、茨城県つくば市に支所として設置されていた筑波医学実験用霊長類センター(1978年設置)は、2005年独立行政法人医薬基盤研究所(2015年以降、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所)へ移管され、霊長類医科学研究センターに名称を変更した。[飯野和美]

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