条約により,他国の利益のために,ある国家の領域に課せられる負担。負担を課せられる領域を〈承役地〉,負担を義務づけられる国家を〈承役国〉という。これに対し,利益を受ける国家を〈要役国〉という。国際地役には,承役国が承役地に要役国の一定の権能を認める積極的地役と,承役国が要役国のために承役地で一定の権能の行使を控える義務を負う消極的地役がある。国際地役は条約によって課せられる負担であるから,承役国が承役地に要役国の軍隊の通過を認めるのは,積極的地役であるが,領海に外国船の無害通航を認める一般国際法上の義務は,国際地役ではない。また,国際地役は領域そのものに課せられる負担であるから,承役国が要役国のために承役地に軍事基地を設けない義務を負うのは,消極的地役であるが,国家が一般に軍備を保持しない義務を負うのは,国際地役ではない。
執筆者:松田 幹夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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