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火山学 かざんがく

百科事典マイペディアの解説

火山学【かざんがく】

火山現象を研究する自然科学。噴出物の分布や火山体の構造を調べ発達史を知る分野火山地質学),噴火の機構,エネルギー,火山性地震等物理量を追究する火山物理学,火山ガス,溶岩,火山岩等の組成,分配を調べ,マグマの性質,成因等を研究する火山化学等の分野がある。

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世界大百科事典 第2版の解説

かざんがく【火山学 volcanology】

火山現象を研究する地球科学の一分野。広義には地球以外の惑星や衛星上で起こる火山現象も対象に含む。火山の研究には物理学,化学をはじめ地球科学に特有な手法を駆使し,学際的アプローチを行う。研究方法や手段に基づいて分けると,火山地形学,火山地質学,火山岩石学,火山化学,火山物理学などがある。これとは別に,火山現象のさまざまな側面をとらえる分野がある。例えば,現在噴火活動を続けている活火山を対象とし,火山性地震を計測し,電磁気の変化を測定し,噴出物が火口から放出されるようすを観測し,噴出物の鉱物・化学組成を分析するといった研究活動から火山が噴火するメカニズムが解明され,噴火に伴う前兆現象の性質が明らかになる可能性がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

火山学
かざんがく

火山現象の解明を目的とする、地球科学の一分野。地球内部でのマグマの発生・進化・移動、火山の噴火現象・噴出物・形態・構造・成因・分布・年代などを研究する科学。火山に近代科学のメスが入れられたのは、西洋では18世紀後半、日本では1世紀余り前の明治維新以後である。とくに火山活動の科学的調査は、1876~77年(明治9~10)の伊豆大島噴火の東京大学外国人教師と日本最初の鉱物学者和田維四郎(つなしろう)による実地調査に始まる。1888~1900年の磐梯(ばんだい)・吾妻(あづま)・蔵王(ざおう)・安達太良(あだたら)火山群の相次ぐ活動は、日本人自身による火山活動の調査研究の勃興(ぼっこう)に絶好の機会を与えた。とくに、地質学者菊池安(やすし)と地震学者関谷清景(せきやせいけい)による1888年の磐梯山大爆発の研究は、海外の学界からも注目された。1892~1923年の約30年間は、文部省の震災予防調査会(現財団法人震災予防協会)が日本の火山研究の主軸をなし、その先達は小藤文次郎(ことうぶんじろう)と大森房吉であった。小藤一門は日本の諸火山の地質岩石の概略を明らかにした。島民全滅(125人)の1902年(明治35)の伊豆鳥島大爆発などにかんがみて、11年、大森は浅間山に日本最初の火山観測所を創設した。火山研究の必要に迫られ、その場所と機会に恵まれた日本では、地理、地質、物理、化学などの角度からの研究が併進したが、とくに第二次世界大戦後は、互いに連携しつつ、目覚ましく進歩した。火山やその活動の実態がしだいに究明され、火山の利用・開発や防災に役だてられ、噴火予知も実現されつつあり、地球内部のようすを究明する手掛りをも与えつつある。1932年(昭和7)に創立され、戦後の56年(昭和31)に再興された日本火山学会(会員1200余名、会誌『火山』)は、世界の火山学をリードしている。
 火山学の国際組織としては、国際測地学地球物理学連合(IUGG)の7分科の一つの国際火山学地球内部化学協会(IAVCEI)がある。[諏訪 彰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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