園田高弘(読み)そのだたかひろ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「園田高弘」の意味・わかりやすい解説

園田高弘
そのだたかひろ

[生]1928.9.17. 東京,東京
[没]2004.10.7. 東京
ピアニスト。日本を代表するピアニストとして知られ,生涯現役として活躍した。1948年東京音楽学校を卒業,同年日本交響楽団(のちの NHK交響楽団)と共演してデビュー,1952~53年にはフランスでマルグリット・ロンに師事した。1954年ヘルベルト・フォンカラヤン指揮の NHK交響楽団と共演,1957年カラヤンの推薦を受けてドイツ連邦共和国西ドイツ)に渡り,1980年代初頭まで西ドイツに本拠を置いた。この間,ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とも数多く共演,アンドレ・クリュイタンスやセルジュ・チェリビダッケら名指揮者と共演した。ルートウィヒ・ファン・ベートーベンのピアノ・ソナタ全曲連続演奏会を 3度行なった。1950年代には,作曲家武満徹らと前衛的な芸術集団「実験工房」に参加した。1985年ルービンシュタイン国際ピアノコンクール審査員に就任後,多くの名だたる国際コンクールの審査員を務めた。1971年日本芸術院賞,1997年サントリー音楽賞を受賞。1980年日本芸術院会員,1998年文化功労者。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「園田高弘」の解説

園田高弘 そのだ-たかひろ

1928-2004 昭和後期-平成時代のピアニスト。
昭和3年9月17日生まれ。豊増昇,レオ=シロタらに師事。昭和29年来日中のカラヤンにみとめられて渡欧,ベルリン-フィルとの共演など日本人初の国際的ピアニストとして活躍。ベートーベンの演奏に定評があった。46年芸術院賞。55年芸術院会員。平成10年文化功労者。京都市立芸大教授,昭和音大教授を歴任,エリザベート王妃国際音楽コンクール,チャイコフスキー国際コンクールなどの審査員をつとめた。平成16年10月7日死去。76歳。東京出身。東京音楽学校(現東京芸大)卒。

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