大名火消(読み)だいみょうびけし

百科事典マイペディア 「大名火消」の意味・わかりやすい解説

大名火消【だいみょうびけし】

火消一つ大名への江戸幕府課役で,方角火消,近所火消,奉書火消,所々火消の四つ。起りは寛永年間(1624年―1644年)だが明暦の大火後,江戸城への延焼を防ぐために出動する方角火消が創設されて整備江戸東西南北の4区に分け,1区を3〜4家の大名で担当京都にも2組設置。→定(じょう)火消町火消
→関連項目新門辰五郎

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大名火消」の意味・わかりやすい解説

大名火消
だいみょうひけし

江戸時代消防制度の一つ。江戸府内一般,府内要所,大名屋敷出火の際,幕命で江戸にある大名の藩邸から消火に出動するもので,明暦の大火 (1657) 以降整備され,石高に応じて人員が決っていた。大名火消,定火消 (じょうびけし) ,町火消の持ち場は厳重に区別されていた。 (→消防制度 )  

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「大名火消」の解説

大名火消
だいみょうひけし

江戸幕府が大名に課した火消役。江戸には所々(しょしょ)火消・方角火消・近所火消と臨時の増火消があり,石高に応じて出動人員が設定された。当初は火災の度に老中奉書で出動を命じたが,1643年(寛永20)恒常的な組織となり,18世紀初頭には所々火消・方角火消として整備された。さらに1717年(享保2)と23年には江戸城や幕府施設と別に,各自の屋敷付近の防火を行う近所火消が旗本も含めて設定された。なお京都には禁裏火消と京都火の番がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大名火消」の意味・わかりやすい解説

大名火消
だいみょうひけし

火消

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