日本建築の用語で、建物の妻(つま)側に出入口のあるものをいう。「つま」とは端を意味し、建物では棟と平行する側を平(ひら)といい、棟と直角の方向になる側を妻という。したがって、建物の長辺が平、短辺が妻となることが多い。建物の出入口が平側にあるものを妻入に対して平入という。弥生(やよい)時代や古墳時代の住居・倉庫では妻入が主流であった。神社建築では大社造(たいしゃづくり)、住吉(すみよし)造、大鳥(おおとり)造、春日(かすが)造が妻入であるのはこの伝統によるものであろう。日本建築では一般に平入が多く、住宅建築では寝殿造の対屋(たいのや)、書院造の主殿(しゅでん)が妻入である。また民家のなかでも、地方によっては妻入の町家や農家があって、その地方の特色にあげられるものもある。
[工藤圭章]
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