神社本殿形式の一つ。切妻(きりづま)造、妻入(つまいり)の本殿で、平面は柱間が正面二間、側面二間になる。神明(しんめい)造や住吉(すみよし)造とともに古い神社本殿形式で、遺構は島根県内に限られる。出雲(いずも)大社本殿(江戸時代、1744年造営。国宝)が代表的なものであるが、神魂(かもす)神社本殿(桃山時代、1583年造営。国宝)のほうが古式を伝える。出雲大社本殿は現在礎石上端から千木(ちぎ)までの高さが八丈(約24メートル)であるが、古代32丈(96メートル)、中世16丈(48メートル)の伝承があり、巨大な本殿であった。平面は方形で、中央に心柱が立ち、後ろの一間が神座になる。出雲大社と神魂神社では神座の位置が左右逆になる。心柱に対して正面および背面中央の柱は宇頭柱(うずばしら)といい、本来は妻の外側に独立して立った棟持柱(むなもちばしら)の名残(なごり)という。正面入口は向かって右側につくが、佐太(さだ)神社本殿のように左側のものもある。また、美保(みほ)神社本殿は比翼大社造となる。
[工藤圭章]
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…しかし,この間にも出雲信仰はひろく全国に及んでいった。近世には,社殿の造営は1609年(慶長14)に豊臣秀頼により,67年(寛文7)には将軍徳川家綱によって行われたが,現在の社殿はその次の1744年(延享1)の造営によるもので,いわゆる大社造の代表的な様式を示しており,国宝に指定されている。出雲信仰出雲神話出雲国造【門脇 禎二】
[建築]
本殿は,切妻造妻入りで,南面する。…
…この伊勢神宮の7,8世紀における発展が他の神社の制度や運営に大きな影響を与えたのであって,いくつかの本殿形式の成立もまた,神宮正殿の影響を考えずには理解できないのである。式年造替
【神社本殿の諸形式】
先に掲げた分類表が示すように,流造,春日造を除く本殿形式として大社造,住吉造,八幡造,日吉造などがあるが,これらの数はきわめて少ない。これらの形式はある特定の神社に固有の形式であって,同じ祭神が他の場所に勧請されたときにその本殿形式が再現される場合を除くと,一般に形式の伝播という現象はなかったと考えてよいであろう。…
※「大社造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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