(読み)コン

デジタル大辞泉 「婚」の意味・読み・例文・類語

こん【婚】[漢字項目]

常用漢字] [音]コン(呉)(漢)
夫婦縁組をすること。「婚姻婚約婚礼求婚結婚新婚未婚離婚
難読許婚いいなずけ

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精選版 日本国語大辞典 「婚」の意味・読み・例文・類語

くながいくながひ【婚】

  1. 〘 名詞 〙 くなぐこと。性交。交合。交接。まぐわい。
    1. [初出の実例]「天皇、后と大安殿に寐て婚合(クナカヒ)し給へる時に、栖軽(すがる)知らずして参ゐ入りき〈興福寺本訓釈 婚合 久奈加比二合〉」(出典日本霊異記(810‐824)上)

こん【婚】

  1. 〘 名詞 〙 夫婦の縁組をすること。結婚。
    1. [初出の実例]「はや母の心得にて、盧氏と婚(コン)を定めてをかれたぞ」(出典:三体詩素隠抄(1622)一)

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普及版 字通 「婚」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] コン
[字訓] よめいり・とつぐ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は昏(こん)。昏は昏夕(ゆうべ)。その時刻より婚儀が行われた。金文の字は象形。爵をもって酒を酌む形で、その儀礼のしかたを示す。籀文(ちゆうぶん)の字形はそれに近い。〔説文〕十二下に「の家なり。禮、を娶(めと)るに昏時を以てす。人は陰なり。故に婚と曰ふ」とし、昏の亦声とする。金文の勳(勲)の字形は婚の字形と近く、同じく爵を奉ずる形に作る。おそらくその儀礼に似るところがあったのであろう。婚儀には三飯三(いん)の礼が行われ、三はいわゆる三々九度にあたる。

[訓義]
1. よめいり、とつぐ、かしずく、えんぐみ。
2. さと、さとのいえ、さとのおや。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕婚 人の。志比止(しひと) 〔和名抄〕婚姻 今俗に阿比也計(あひやけ)と呼ぶ 〔名義抄〕婚 トツギ・トツク・ツルゴト・メマク・クナク・シウト・マク・コヒト

[語系]
婚・昏xunは同声。〔儀礼〕に昏を婚の意に用いる。金文に婚・勳をともに爵酒をとる形に作り、語としても関係があるかもしれない。勳xiunも声の近い語である。

[熟語]
・婚姻・婚・婚嫁・婚家・婚会・婚期・婚儀婚啓・婚・婚室婚娶・婚書・婚親婚戚・婚銭・婚族婚属・婚対・婚田・婚配婚閥婚娉婚幣・婚約・婚友
[下接語]
宴婚・冠婚・既婚・求婚・許婚・金婚・銀婚・結婚・交婚・降婚・合婚・再婚・雑婚・重婚・初婚・新婚・世婚・成婚・早婚・大婚・通婚・破婚・売婚・晩婚・未婚・冥婚・約婚・幽婚・乱婚・離婚・両婚

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