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定額給付金 ていがくきゅうふきん

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知恵蔵2015の解説

定額給付金

2008年10月に麻生首相が新総合経済対策の一環として実施を発表した生活支援策。国民一人当たり1万2千円(65歳以上と18歳以下は2万円)、総額2兆円規模を支給するとしたが、発表当初から選挙目当てのバラマキでしかなく、2兆円の有効な使い道なら他にいくらでもあると批判されてきた。09年1月5日に召集された通常国会で、08年度第2次補正予算案と関連法案の中に盛り込まれて提出され、13日に衆議院を通過した。参議院で採決されなくても、2次補正は30日後には自然成立し、関連法案は60日後に衆議院で3分の2以上の賛成で再議決できるが、与党から16人が反対に回れば否決される。民主党社民党国民新党と共同で、2次補正から定額給付金を切り離す修正案を国会に提出し、渡辺喜美行政改革担当相が自民党を離党するなど、政局がらみの争点となっている。
実施方法は以下の通り(08年12月末時点)。実施主体は、特別区を含む市町村。給付金と事務費は国が全額補助。対象者は、09年2月1日に住民基本台帳外国人登録原票に登録されている者で、対象者の属する世帯の世帯主(外国人は本人)に支給される。給付の方法は、(1)申請書を市町村に郵送し振込で受給するか、(2)申請書を窓口に提出し振込で受給し、(1)(2)が不可能のときは、(3)申請書を窓口に提出し現金で受給することになる。住民票のないネットカフェ難民には支給されず、また現金ではなく口座振込では消費に結びつかないという批判がある。
当初根回し不十分な段階で実施が発表されたため、与謝野経済財政相が富裕所得層には不要と発言するなど、閣内・与党内からも異論が続出し、所得制限実施の判断を一任された市町村からは、丸投げという批判も出ていた。首相自身も、11年度からの消費税率引き上げを発言し、給付金の景気対策効果が疑問視されていたところに、「(年収が)1億円あっても、さもしく1万2千円が欲しい人もいる」などと失言し世論の反発を招いていたが、衆議院通過前の財務金融委員会で「さもしい」発言を事実上撤回した。

(秋津あらた ライター / 2009年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

定額給付金

景気悪化の中、麻生内閣が生活支援と地域経済対策を狙い、1人1万2千円(65歳以上と18歳以下は2万円)の支給を開始。市町村の窓口のほか、市町村から郵送される申請書類を返送して銀行口座に振り込んでもらうことができる。外国人は、2月1日現在で住民基本台帳や外国人登録原票に記録されている人が支給対象。

(2009-11-10 朝日新聞 朝刊 栃木全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

ていがく‐きゅうふきん〔‐キフフキン〕【定額給付金】

経済対策の一環として政府が国内に居住する個人に対して給付する定額の現金。およびその制度。生活支援・景気浮揚・地域経済活性化などを目的とする。
[補説]平成20年(2008)10月、麻生太郎内閣が発表し、平成21年(2009)3月から給付が開始された。対象は平成21年(2009)2月1日時点で住民基本台帳に記載されている者および外国人登録原票に登録されている者。給付額は一人につき1万2000円(65歳以上および18歳以下は2万円)。給付事務は自治体が行った。総額2兆円規模の財源を捻出するため、財政投融資特別会計の積立金の一部が取り崩され、使途として適切かどうか議論が分かれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

定額給付金
ていがくきゅうふきん

世界同時不況で冷え込む消費を刺激するため、2009年(平成21)に麻生太郎(あそうたろう)政権が実施した全国民への支給金。所得水準に関係なく、一定額を支給した。減税の一種とみることもできる。支給額は標準世帯(夫婦・子供2人)で6万4000円で、総支給額は2兆円。国内総生産を0.2ポイント程度押し上げる効果があるとの民間シンクタンク試算がある一方、定額支給金は貯蓄などに回って消費喚起効果は限定的との見方もある。
 国民1人当りの支給額は1万2000円。18歳以下の子供と、65歳以上の高齢者には8000円を加算して2万円を支給した。対象は基準日(2009年2月1日)に住民基本台帳に記載されている全国民で、日本に長期滞在する外国人(不法滞在者などを除く)も含む。市区町村を通じて支給され、一部で現金を渡した自治体もあったが、ほとんどが民間金融機関への振込み方式をとった。所得に制限を設けるかどうかは自治体の判断にゆだねられたが、制限する自治体はなかった。
 支給にあわせて小売業やサービス業で定額給付金商戦が起きた。また、地方自治体も額面以上の買い物ができる「プレミアム商品券」を発行し、地域振興に取り組んだ。同様の例としては、1999年(平成11)に小渕恵三(おぶちけいぞう)政権(当時)が15歳以下の子供や低所得の高齢者がいる世帯に配った商品券「地域振興券」(1人2万円、総額6200億円)がある。世界同時不況に対する消費喚起策では、台湾も住民1人当り約1万円を支給する「経済振興消費券」を発行している。[矢野 武]

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