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室根神社大祭 むろねじんじゃたいさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

室根神社大祭
むろねじんじゃたいさい

岩手県一関市室根町の室根山 8合目に鎮座する室根神社の大祭で,旧暦閏年(閏月がおかれる年)の翌年の旧暦 9月17~19日に行なわれる。養老2(717)年に熊野から勧請されたと伝える室根神社は本宮と新宮とからなり,大祭では神社勧請に関係したといわれる家筋の者が神役を務めて,2社の神輿がふもとの室根町折壁にある「マツリバ」(御旅所)へ渡御する。16日,御旅所に両社の仮宮が南面して右に本宮,左に新宮と接する形でつくられ,17日に御旅所と馬場の,18日に一同が勢ぞろいするマツリバ揃いが行なわれる。また 18日には,鎮守府将軍が熊野から勧請された神霊を迎えたという故事にちなむ騎馬行列の荒馬先陣,大名行列を再現した袰先陣(ほろせんじん),武者人形を飾った山車の出る袰祭が町を練る。神輿の渡御は 19日で,前夜の忌夜祭りでが供えられ,午前0時過ぎに宮城県気仙沼市唐桑からもたらされた海水で神輿を清めたあと,御霊遷しとなる。午前4時頃,陸尺頭(ろくしゃくがしら)と呼ばれる仮宮を管理する神役の合図とともに御旅所に向けて出発し,途中山の中腹にある田植の壇で,田植の所作が演じられ田唄がうたわれる。その後,金剛童子での荒馬先陣の出迎え,古坊での御袋神社の出迎えなどを受けて,先を争って御旅所にいたると,両社の神輿を 2丈(約 6m)の高さまで競って綱で引き上げる先陣競いが行なわれる。この際,先に引き上げた側の村が豊作に恵まれるといわれている。室根山が三陸の漁師の目印の山とされてきたことから,遠く離れた気仙沼市などの漁師が参加するのも大きな特徴となっている。1985年「室根神社祭のマツリバ行事」として国の重要無形民俗文化財に指定された。

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