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 かゆ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


かゆ

米に水を多く入れて軟らかく炊いたもの。中国大陸から伝来した食法で,縄文時代よりあったといわれる。消化,吸収がよいために病人や乳幼児に食べさせるが,神供として各種の行事にも使われたり,その年の農作のでき具合を占う粥占 (かゆうら) にも使われる。

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デジタル大辞泉の解説

かい【×粥】

かゆ」の音変化。

かゆ【×粥】

水を多くして米を軟らかく煮たもの。「を炊(た)く」「をすする」

しゅく【×粥】

かゆ
禅寺で、朝食のこと。

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百科事典マイペディアの解説

粥【かゆ】

食湯(けゆ)の転訛(てんか)などといわれ,米飯などを水分を多くして柔らかくたいた半流動食。病人食,乳児食などとするが,日常食にすることもあり,関西には朝粥の風習も残っている。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典の解説

かゆ【粥】

米を多めの水でやわらかく炊いたもの。消化がよく、朝食・病人食・離乳食などにする。また、年中行事に用いるものとしては、1月7日に食べる七草がゆ、小正月(1月15日)に食べるあずきがゆなどがある。◇古くは、米は蒸すほうが一般的で、これに対して米に水を加えて炊いたものを「かゆ」といい、水分の多いもの(現在のかゆにあたるもの)を「汁かゆ」、現在の普通の飯にあたるものを「かたかゆ」といった。

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世界大百科事典 第2版の解説

かゆ【粥】

米などを水分を多くして,軟らかく煮たもの。古くは米を蒸したものを飯(いい)と呼び,煮たものを粥と称した。固さによって固粥と汁粥とにわけ,現在の飯は固粥,粥は汁粥にあたる。白米を煮た白粥のほか,もとはアワ,ヒエ,麦なども粥にされていた。またサトイモサツマイモダイコントチの実などを増量材として加えたものも行われていた。味をつけずに水から煮るのを本格とする考え方もあるが,塩はもちろん,茶で煮る茶粥,そのほか甘味料で煮たものをも粥と称しており,雑炊(ぞうすい)との区別の基準はかならずしも明確ではない。

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大辞林 第三版の解説

かい【粥】

「かゆ」の転。 〔ヘボン〕

かゆ【粥】

水を多くして米などを柔らかく煮た食べ物。 「 -をすする」 「七草-」 〔古くは、蒸したものに対して水を入れて炊いたものをいった〕 → かたかゆしるかゆ

しゅく【粥】

かゆ。
禅家で、朝食。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


かゆ

現在、粥といえば水分の多い飯の意の半流動食であるが、古くは現在の飯の意であった。1712年(正徳2)成立の『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』には粥(じゅくせん)(かたかゆ)、粥(しるかゆ)、(い)(おもゆ)という解釈をしている。1829年(文政12)成立の藤井高尚の『松の落葉』に「昔の物語文にかゆといふ事あまた見えたるを、今の世の粥と思ひては事たがひぬべし、(中略)粥といふは今の飯なり、むかし飯(いひ)といへるは、こしきにて蒸したるものにて今の世にいはるる強飯(こはいひ)のことぞ」とある。江戸後期に著された小山田与清(おやまだともきよ)の『飯粥(いひがゆ)考』に「飯は炊穀の名、粥は烹穀(ほうこく)の名なり」とある。
 関東の人が昔から粥をあまり好まないのは食習慣によるのと、飯を炊く時間にも一因があるとみられる。関東は朝飯を炊き、朝と昼はそのまま用い、夜もそのままか茶漬けにして食べた。関西では昼に飯を炊き、昼、夜そのまま食べて、翌朝残飯を粥にする風習が長く行われていた。大蔵永常(おおくらながつね)の『竈(かまど)の賑(にぎは)ひ』(1833)には「関東にては白粥は味なきものとして食ふ人稀(ま)れなり。つらつら考へるに畿内(きない)辺の炊き方は大いに違へり。白粥は炊き方により美味にして勝手よきものなり。まづ、炊きやうはいつも食する飯の米を洗ふより早目に洗ふべし。まだ水に白色あるぐらゐにして釜(かま)に入れ、水加減して炊くなり。吹き上りこぼるるとて蓋(ふた)をみなあけ焚(た)けば、粥の味を失ふ故蓋を取りきらずに少しあけて火を減じ焚くべし。このとき米二、三粒を杓子(しゃくし)にてすくひとり指にてつまみみるに、少ししんのある位と思ふなるを薪(まき)を引きつくし、煙草(たばこ)二、三服のむ間、そのまま置き釜をおろし蒸すべし、又煙草三服ほどのむ間蒸し置き、釜よりすぐに盛りて食すべし。この如(ごと)くして置きたる粥は甘味ありてよろし」とある。中身のもっとも薄いのがおもゆである。[多田鉄之助]

粥の作り方

米を洗い20分後に米1カップに対し水10カップ(五分粥の場合)を加え、鍋(なべ)に入れ火にかける。沸騰したら火を弱め、同じ温度で炊く。途中ふきこぼれるときは蓋をずらすが、蓋をとったり水をさしてはいけない。白粥は三分粥、五分粥、七分粥、固粥(かたかゆ)などがある。三分粥は容量比で米1に対し水15、または水20、五分粥は米1に対して水10、七分粥は米1に対して水7の割合でつくる。いも粥は、サツマイモの皮をむき、小さい角切りにして水にさらしてから白粥の中に加えて炊く。サトイモ、カボチャなどを加えてもよい。正月7日につくる七草(ななくさ)粥は春の七草を入れるが、江戸の昔からナズナ1種だけを用いることが多い。いまはこのほかヨメナもよく用いている。[多田鉄之助]

郷土料理の粥

奈良県の大和(やまと)粥は米1に対して水6、茶を袋に入れて加えてつくる。福井県の朝粥は炊きたての粥の上に葛(くず)あんをかけたもの、しょうゆ、酒、かつおだしで調味する。茶粥は各地にあるが、佐賀県では夏料理として粉茶を用いている。山口県の茶粥は季節によって用いる材料が異なるのが特色。広島県のしんめい粥は餅(もち)が入る。中国料理では、粥は米料理の最高のもので、地方によりその地特産のものを入れる。[多田鉄之助]

民俗

米や粟(あわ)などに水を加えて煮たもの。本来、米を蒸したのが飯(いい)であり、後世強飯(こわいい)(こわめし)とよばれるようになるのに対して、柔らかに煮たもののほうを粥といった。粥に堅粥(かたかゆ)(平安中期の『和名抄(わみょうしょう)』に「〈加太賀由〉」とある)と汁粥(しるかゆ)との2種があり、前者が現在の飯(めし)に、後者が粥に相当する。いま粥は、病人、幼児、産婦の食物とされているが、民俗のうえからは、年中行事、人生儀礼のおりおりにハレの日の食事として用いられ、重要な意味を含んでいる。
 群馬県などには正月三が日の食事を各家ごとの「家例」とし、餅(もち)家例、麺(めん)家例、芋家例など種々あるなかに、粥家例として古式を守る家もある。これは白粥であるが、1月7日には全国的に七草粥(七種(くさ)粥)をつくる風がある。数種の若菜を加えて炊いた粥である。1月15日には小豆(あずき)粥を炊いて食べる風も全国的であるが、これには粥箸(かゆばし)を入れて米の付きぐあいにより豊凶を占うことがあり、所により特定の神社の古式の神事とされている。これを粥占(かゆうら)、粥だめしなどとよび、年頭の豊凶占いの代表的なものである。この小豆粥について、「いくら熱くてもけっして口で吹いてはいけない」との禁忌が伴うのは、小正月(こしょうがつ)の予祝行事に風水害の除災の祈りが含まれている証拠である。9月の収穫祭であるミクニチ(三九日)にミクニチガユをつくり、11月末の大師講(だいしこう)にダイシガユをつくるのも同じ性格のものであり、新潟県魚沼(うおぬま)地方には新築の祝いのとき、親戚(しんせき)や近隣を呼んでヤウツリガユ(家移り粥)をふるまう。これなどは、都会の「引っ越しそば」の原型ともみられるものである。[萩原龍夫]

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世界大百科事典内のの言及

【粥占】より

…粥を用いた占い。小正月の1月15日の粥で行うのが普通で,粥杖の先を十文字に割り,粥をかきまわしたときにはさまる粥の量で作柄を占う。…

【粥杖】より

…小正月の1月15日の朝,粥をたくとき,かきまわすのに使う棒。粥かき棒ともいう。…

【小正月】より

…小正月で,正月行事は終わると考えるのが普通である。15日の朝,粥を食べる習慣は全国に広く,小豆粥にしているところが多い。15日のは歴史的にも古く,伊勢神宮の《皇太神宮儀式帳》(804)に〈御粥〉とあり,《土佐日記》承平5年(935)の条に小豆粥が見える。…

【引越し】より

…現在でも家財の運搬のほかに,手伝いの人々のもてなしや近隣の人々へのあいさつが行われるが,古くはいろいろな儀式や習俗を伴った。中世の貴族社会では引越しを移徙(いし∥わたまし)と呼び,水と燭を捧げた童女2人と黄牛を先頭にした行列を組んで移住し,その後の宴会では粥(かゆ)や湯漬(ゆづけ)を食した。この場合の水と燭(火)は,旧居から新居への住生活の連続性を象徴しており,黄牛は七夕の牽牛織女の伝説に由来するものと考えられていた。…

【飯】より

…〈たく〉は燃料をたいて加熱する意と思われる。飯の炊き方には煮る方法と蒸す方法とがあり,古く日本では(こしき)で蒸した強飯(こわめし)を飯(いい)と呼び,水を入れて煮たものを粥(かゆ)といった。粥はその固さによって固粥(かたがゆ)と汁粥(しるかゆ)に分けられた。…

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