小水力発電(読み)ショウスイリョクハツデン

デジタル大辞泉の解説

しょう‐すいりょくはつでん〔セウ‐〕【小水力発電】

ダムのような大規模な施設を使用せず、小河川・用水路・水道施設などを利用して行う小規模な水力発電。自然環境への負荷が少ないなどの利点がある。新エネルギー・産業技術総合開発機構NEDO)では、出力が1000~1万キロワット程度のものを小水力発電として分類している。また、1000キロワット以下の小規模な水力発電を総称して小水力発電という場合もあり、定義は国や機関によって異なる。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

小水力発電

一般河川や農業用水、上下水道、砂防ダムなどを流れる水のエネルギー水車を回し、発電する方法。出力1千キロワット以下の発電を呼ぶことが多い。太陽光や風力による発電と比べ、昼夜年間を通じて安定した発電が可能とされる。一方で、設置できる場所はある程度の水の流量落差がある場所に限られ、水の使用についても関係者との利害調整が必要になる。

(2019-02-21 朝日新聞 朝刊 秋田全県・1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小水力発電
しょうすいりょくはつでん

一般河川や農業用水路、上下水道施設などの既設の水路における水流の勢いや落差を利用する小規模な水力発電の総称。世界的に統一された定義はないが、日本では出力1万~3万キロワット以下を「中小水力発電」とよぶことが多い。また、新エネルギー法(「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法」1997年6月施行)の施行令改正(2008年4月施行)により新エネルギーとして認定された出力1000キロワット以下の水力発電に限定し、小水力発電とよぶケースも増えている。原理は水の流速を利用して水車を回すという大水力の発電と同様であるが、建設時の自然環境への負荷が少なく、短時間で設備を設置することができる。また、二酸化炭素排出量が少なく、純国産の再生可能なエネルギーでもある。さらに、太陽光や風力の発電と比較して、昼夜を問わず年間を通じて発電ができるため、設備の利用率が高い特徴があり、出力変動が少なく常時発電できることが利点である。未開発の包蔵水力(技術的・経済的に利用可能な水力エネルギー量)が有する可能性も大きい。
 従来は河川法や水利権などを巡る複雑な手続きや利害関係が開発を妨げてきたが、新エネルギーに認定されたことで規制緩和が進んでいる。国土交通省では小水力発電の水利区分を見直し、許可手続きの簡素化を含めた河川法施行令改正を2013年(平成25)4月に施行した。商社や自治体が山岳地などの水量が豊富で水路の高低差が大きいといった、発電に適した地形を生かして小水力発電に参入するケースが増えている。[編集部]

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