小野鵞堂(読み)オノガドウ

デジタル大辞泉 「小野鵞堂」の意味・読み・例文・類語

おの‐がどう〔をのガダウ〕【小野鵞堂】

[1862~1922]書家静岡の生まれ。本名鐗之助かんのすけ和様研究書道普及に努めた。特に、書の実用性と芸術性の融合を主張して、鵞堂流と称する独自の平明優美な書風完成

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精選版 日本国語大辞典 「小野鵞堂」の意味・読み・例文・類語

おの‐がどう【小野鵞堂】

  1. 書家。名は鐗之助(かんのすけ)上代様(じょうだいよう)を手直しした独自の鵞堂流書風を完成し、かな書道の教育、普及に寄与。文久二~大正一一年(一八六二‐一九二二

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20世紀日本人名事典 「小野鵞堂」の解説

小野 鵞堂
オノ ガドウ

明治・大正期の書家 女子学習院教授



生年
文久2年2月11日(1862年)

没年
大正11(1922)年12月6日

出生地
駿河藤枝(静岡県藤枝市)

出身地
千葉県

本名
小野 〓之助(オノ カンノスケ)

別名
別号=斯華廼舎(コノハナノヤ),二柳居(ニリュウキョ)

経歴
成瀬大域について漢学・書を学び、独自の書風“鵞道流”を創りあげた。明治24年華族女学校(後の女子学習院)で書道を講じ、東宮職御所御用掛を経て、女子学習院教授となる。中村春堂、伊藤芳雲らをその門下に輩出している。また33年書道研究の斯華会をおこし、雑誌「書道研究」を刊行して、書道の発展に力を尽した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小野鵞堂」の意味・わかりやすい解説

小野鵞堂
おのがどう
(1862―1922)

明治・大正の書家。駿河(するが)国(静岡県)藤枝の武芸師範、小野清右衛門成命の男。名は鐗之助(かんのすけ)。字(あざな)は間金(まがね)。鵞堂はその号。斯華廼舎(このはなのや)、二柳居主人の別号もある。少年のころ父と死別上京して大蔵省の書記となり、家計を支えるとともに、苦学が結実してついに一家をなした。1890年(明治23)に『古今集序』を出版、翌年に華族女学校(後の女子学習院)に奉職して以来30余年間、終生精勤した。その間、明治・大正の上代様仮名復興の基盤となった難波津会(なにわづかい)(1890結成)に多田親愛(ただしんあい)、大口周魚(おおぐちしゅうぎょ)らとともに加わって活躍、自らは斯華会(このはなかい)を創設して書道興隆に努めた。その書風は古法帖(こほうじょう)、古筆などを独学した流麗平明な独自のもので、鵞堂流の名で喧伝(けんでん)された。

[古谷 稔]

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改訂新版 世界大百科事典 「小野鵞堂」の意味・わかりやすい解説

小野鵞堂 (おのがどう)
生没年:1862-1922(文久2-大正11)

書家。静岡県藤枝に生まれる。本名は鐗之助。成瀬大域に書を,恩田豹隠に漢学を学び,さらに上代様を研究し,平明でわかりやすい漢字,仮名の調書体を創始した。東宮職御用係,女子学習院教授を歴任。斯華会を主宰して書の普及に努め,その書は〈鵞堂流〉と世に喧伝された。明治~大正期の教育書道における功績を高く評価されている。
執筆者:

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小野鵞堂」の意味・わかりやすい解説

小野鵞堂
おのがどう

[生]文久2(1862).2.11. 駿河,藤枝
[没]1922.12.6. 東京
書家。本名,かん之助。号は鵝堂とも書く。 15歳で上京,大蔵省書記をつとめ,成瀬大域について漢学,書道を学ぶ。書はかなに力を注ぎ,鵞堂流を完成。東宮職御用係,女子学習院教授をつとめ,鵞堂塾 (斯華会) を開き,和様書道の振興に尽した。中村春堂ほか大正,昭和のかな書道界に多くの門人を送った。主要作品『古今集序』 (1890) 。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小野鵞堂」の解説

小野鵞堂 おの-がどう

1862-1922 明治-大正時代の書家。
文久2年2月12日生まれ。成瀬大域(たいいき)に漢学と書道をまなぶ。斯華(このはな)会をおこし,通信教育によって鵞堂流をひろめた。明治24年華族女学校(現学習院)教授。33年東宮御用掛。大正11年12月7日死去。61歳。駿河(するが)(静岡県)出身。名は鐗之助(かんのすけ)。字(あざな)は間金。別号に斯華廼舎(このはなのや)。

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367日誕生日大事典 「小野鵞堂」の解説

小野 鵞堂 (おの がどう)

生年月日:1862年2月11日
明治時代;大正時代の書家。大蔵省書記;東宮御用掛
1922年没

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