出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
明治・大正の書家。駿河(するが)国(静岡県)藤枝の武芸師範、小野清右衛門成命の男。名は鐗之助(かんのすけ)。字(あざな)は間金(まがね)。鵞堂はその号。斯華廼舎(このはなのや)、二柳居主人の別号もある。少年のころ父と死別、上京して大蔵省の書記となり、家計を支えるとともに、苦学が結実してついに一家をなした。1890年(明治23)に『古今集序』を出版、翌年に華族女学校(後の女子学習院)に奉職して以来30余年間、終生精勤した。その間、明治・大正の上代様仮名復興の基盤となった難波津会(なにわづかい)(1890結成)に多田親愛(ただしんあい)、大口周魚(おおぐちしゅうぎょ)らとともに加わって活躍、自らは斯華会(このはなかい)を創設して書道興隆に努めた。その書風は古法帖(こほうじょう)、古筆などを独学した流麗平明な独自のもので、鵞堂流の名で喧伝(けんでん)された。
[古谷 稔]
書家。静岡県藤枝に生まれる。本名は鐗之助。成瀬大域に書を,恩田豹隠に漢学を学び,さらに上代様を研究し,平明でわかりやすい漢字,仮名の調書体を創始した。東宮職御用係,女子学習院教授を歴任。斯華会を主宰して書の普及に努め,その書は〈鵞堂流〉と世に喧伝された。明治~大正期の教育書道における功績を高く評価されている。
執筆者:角井 博
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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