(読み)ショウ

デジタル大辞泉 「尚」の意味・読み・例文・類語

しょう【尚】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショウ(シャウ)(漢) [訓]たっとぶ とうとぶ なお
重んじる。たっとぶ。「尚古尚歯尚武好尚
格が高い。「高尚
久しい。「尚書
まだ。なお。「尚早
[名のり]さね・たか・たかし・なか・なり・ひさ・ひさし・まさ・まし・ます・よし・より
難読和尚おしょう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「尚」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
8画

[字音] ショウ(シャウ)
[字訓] ねがう・たっとぶ・なお

[説文解字]
[金文]

[字形] 会意
向(こう)+(八)。向はまど。光の入るところに、神を迎えて祀る。上の八の形は、そこに神気があらわれ、ただようことを示す。〔説文〕二上に「曾なり。庶(しよき)するなり。に從ひ、向聲」とするが、向は窓の形。「曾なり」の訓は、前条の「曾は詞の舒なり」の意を承け、「曾(すなわ)ち」の意。に従う意を説くものであろうが、兄(祝)が祝して神気を(う)け、恍惚の状となることを兌()というように、は神気を示す。「尚(ねが)う」「尚(たか)し」「尚(くわ)う」「尚(たつと)ぶ」は、みなその引伸義。金文に「子、是れを(つね)とせよ」「永く典と爲せ」のように、常の意にも用いる。また掌と通じ、つかさどる意がある。

[訓義]
1. ねがう、こいねがう、神にいのる、したう。
2. たっとぶ、たっとびねがう。
3. たかい、うえ、かみ。
4. さらに、くわえる、なお。
5. 上・嘗と通じ、むかし、ふるい、ひさしい。
6. 掌と通じ、つかさどる。
7. 常と通じ、つねに。
8. 公主をめとる。

[古辞書の訓]
名義抄 タフトシ・タフトブ・ナホシ・ヒサシ・ウク・マス・カザル・コヒネガフ・ツカサドル・ネガフ・クハフ・タトヒ・ゴトシ・カフ・ナホ・ウヘニス・ウハオソヒ・マサシ・ムカシ

[声系]
〔説文〕に声として敞・嘗・賞・常・黨(党)・掌・堂・當(当)など十四字を収める。は神を祀る窓。嘗・黨・堂・當はその意を承け、窓を祀る儀礼に関する字。賞はいまの字形に従うが、古くは(商)に従うもので、もと別系の字である。

[語系]
・上・嘗zjiangは同声。上を尊尚の意に用いるのは声による通用の義。嘗は、神のあらわれるところに供薦する意。sjiangはと声が近いため、声の賞がのち声の字となった。

[熟語]
尚衣・尚遠・尚奇・尚鬼・尚義・尚享・尚・尚・尚賢・尚古尚功尚行・尚左・尚宰尚志・尚歯・尚辞・尚爾・尚質・尚主・尚然・尚早尚徳・尚年・尚武尚文・尚友・尚羊・尚佯・尚論
[下接語]
意尚・和尚嘉尚雅尚・格尚・気尚・貴尚・器尚・矜尚驕尚欽尚・好尚・高尚・志尚・趣尚・崇尚・素尚・宗尚・操尚・尊尚・篤尚・敦尚・風尚

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android