尾山神社(読み)おやまじんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「尾山神社」の意味・読み・例文・類語

おやま‐じんじゃをやま‥【尾山神社】

  1. 石川県金沢市尾山町にある神社。旧別格官幣社。前田利家をまつる。明治六年(一八七三)金谷御殿跡に創建西洋風三層神門がある。六月一三~一五日の封国祭は俗に「百万石まつり」として知られる。

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日本歴史地名大系 「尾山神社」の解説

尾山神社
おやまじんじや

加賀藩初代藩主前田利家を祭神とする旧別格官幣社で、明治六年当地に移転、創建された。二代利長が守山在城中小田原征伐に出陣した際、守山海老坂の八幡を祈祷所としたことに始まる。以後利長の守護神とされ、利長が金沢移転の際金沢城の鬼門にあたる卯辰山へ勧請、卯辰八幡宮として城普請時の祈祷を執行させた(貞享二年寺社由諸書上)。慶長九年各藩臣の知行に応じた報賽を命じ、同宮で利家の祭祀が行われており(加賀藩史料)、利家が祭神となる経緯の一端を示している。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「尾山神社」の意味・わかりやすい解説

尾山神社
おやまじんじゃ

石川県金沢市尾山町に鎮座。祭神は前田利家(としいえ)。1599年(慶長4)利家が没すると子弟らがその霊を奉祀(ほうし)せんとしたが、当時の法にはばかるところがあって、越中(えっちゅう)国(富山県)射水(いみず)郡守山海老坂烏帽子(もりやまえびさかえぼし)に鎮座の八幡(はちまん)神社を遷座するとの名目で加賀国河北郡(石川県金沢市)卯辰(うたつ)山に遷座、利家の霊を合祀して卯辰山八幡宮と称したのが当社の創祀であると伝える。以後、前田家歴代の崇敬厚く、廃藩置県後、1873年(明治6)前田家ゆかりの現在地に社殿を新築、遷祀、社名も尾山神社と改称された。74年郷社、翌年県社。1902年(明治35)別格官幣社。例祭は4月27日。6月の封国(ほうこく)祭は「尾山まつり」「百万石まつり」ともいわれ、全市民あげてにぎわう。神門、社宝の蒔絵朱鞘(まきえしゅざや)大小刀(利家愛用という)は国の重要文化財に指定されている。

[平泉隆房]


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百科事典マイペディア 「尾山神社」の意味・わかりやすい解説

尾山神社【おやまじんじゃ】

石川県金沢市尾山町に鎮座する旧別格官幣社。加賀藩祖前田利家をまつる。1599年卯辰(うたつ)山麓に卯辰八幡としてまつられていたが,1871年,現在地に移転。例祭のほか6月の尾山祭には大名行列獅子舞がある。利家遺愛の品という蒔絵朱鞘大小は重要文化財
→関連項目金沢[市]

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デジタル大辞泉プラス 「尾山神社」の解説

尾山神社

石川県金沢市にある神社。1873年創建。加賀藩祖、前田利家と正室のお松の方を祀る。1875年に建てられた神門は国の重要文化財に指定されている。

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