コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

山口昌男 ヤマグチマサオ

4件 の用語解説(山口昌男の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

やまぐち‐まさお〔‐まさを〕【山口昌男】

[1931~2013]文化人類学者。北海道の生まれ。構造主義記号論を日本に紹介。「中心と周縁」「トリックスター」などの文化理論は、日本の思想界に大きな影響を与えた。「『敗者』の精神史」で大仏次郎賞受賞。他に「笑いと逸脱」「『挫折』の昭和史」など。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

山口昌男【やまぐちまさお】

文化人類学者,記号学者。北海道美幌町出身。網走高校をへて青山学院大学に入学するが退学,東京大学入試をめざし,翌年東京大学文学部に入学。1955年東大文学部国史学科卒業。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

山口昌男 やまぐち-まさお

1931-2013 昭和後期-平成時代の文化人類学者。
昭和6年8月20日生まれ。東大国史学科卒業後,麻布中学・高校教員をへて,都立大(現・首都大学東京)大学院社会人類学科修了。昭和38年よりアフリカで調査をかさね,48年東京外大アジア・アフリカ言語文化研究所教授となり,平成元年所長。6年静岡県立大教授。8年「『敗者』の精神史」で大仏次郎賞。11年札幌大学長。構造主義人類学,記号論などを駆使し,思想,文学,演劇など幅ひろい分野を研究対象とした。23年文化功労者。平成25年3月10日死去。81歳。北海道出身。著作に「人類学的思考」「文化と両義性」「「敗者」の精神史」「天皇制の文化人類学」など。

出典|講談社 この辞書の凡例を見る
(C)Kodansha 2015.
書籍版「講談社 日本人名大辞典」をベースに、項目の追加・修正を加えたデジタルコンテンツです。この内容は2015年9月に更新作業を行った時点での情報です。時間の経過に伴い内容が異なっている場合がございます。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

山口昌男
やまぐちまさお
(1931―2013)

文化人類学者。北海道生まれ。1955年(昭和30)東京大学文学部国史学科卒業。1960年東京都立大学大学院社会科学研究科修士課程修了。同大学院博士課程進学後、1963年ナイジェリアイバダン大学講師としてアフリカへ渡る。帰国後、1965~1968年東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所講師、1968~1973年助教授、1973~1994年(平成6)教授、その間1989~1992年所長。定年退官後、1994~1997年静岡県立大学大学院国際関係学研究科教授、1997~1999年札幌大学文化学部長、1999~2003年同大学学長。海外で教鞭をとることも多く、パリ大学ナンテール分校客員教授(1970)、メキシコ大学院大学客員教授(1977)などを務める。日本民族学会会長、国際記号学会副会長を歴任し、アメリカ記号学会名誉会員、トロント記号学サークル名誉会員、日本民族学会名誉会員に選出されるなど、世界的に活躍。
 レビ・ストロース、エリアーデなどの論文10編を収録した『未開と文明』(1969)の編著者としての仕事を皮切りに、『本の神話学』『アフリカの神話的世界』『人類学的思考』(以上1971)など、従来のアカデミズムの枠を超えた著作を執筆。世界は周縁的な要素によって活性化されるとする「中心と周縁」理論を基軸に、「道化」や「トリックスター」といった中心と周縁を転換させるキャラクターをモチーフとして、多彩な議論を展開した。
 山口は「世界の多様性」を様々な方法で論じ、それまでの人文・社会科学の分野において一般的であった認識を揺るがした。すなわち、学術的な観察や記述によって単一のものへと収斂する「客観的な世界像」を、場や状況、個々人の感性やキャラクターによって「異なる相貌を帯びる宇宙」として把握する。山口の分析ジャンルは、言語、演劇、音楽、絵画、映画、書物、漫画、儀礼、メディア、遊び、見世物など文化全般にわたり、研究地域も地球規模である。
 そのほかの著書としては、世界の著名な文化人との議論をインタビュー形式でまとめた『二十世紀の知的冒険』(1980)、『知の狩人――続・二十世紀の知的冒険』(1982)、記号論の分野で「詩的言語」の重要性を論じた『文化の詩学』(1983)、日本への文化人類学・民俗学的アプローチを試みた『天皇制の文化人類学』(1989)、『「挫折」の昭和史』『「敗者」の精神史』(ともに1995)、『内田魯庵山脈』(2001)などが広く知られる。また音楽や絵画にも造詣が深く、世界各地のフィールドワークの際に自ら描いたスケッチを集めたものに『踊る大地球――フィールドワーク・スケッチ』(1999)がある。
 文学芸術オフィシエ賞(1989、フランス)、パルム・アカデミック賞(1994、フランス)、『「敗者」の精神史』で大仏(おさらぎ)次郎賞(1996)受賞。日本におけるニュー・アカデミズムの知的水源として知られ、浅田彰、中沢新一をはじめ、若い世代に与えた影響力は計りしれない。[織田竜也]
『山口昌男編著『二十世紀の知的冒険――山口昌男対談集』(1980・岩波書店) ▽山口昌男編著『知の狩人――続・二十世紀の知的冒険』(1982・岩波書店) ▽『人類学的思考』(1990・筑摩書房) ▽『「挫折」の昭和史』『「敗者」の精神史』(以上1995・岩波書店) ▽『踊る大地球――フィールドワーク・スケッチ』(1999・晶文社) ▽山口昌男編著『未開と文明』(2000・平凡社) ▽『内田魯庵山脈――〈失われた日本人〉発掘』(2001・晶文社) ▽『山口昌男著作集』全5巻(2002~2003・筑摩書房) ▽『本の神話学』『歴史・祝祭・神話』(中公文庫) ▽『道化的世界』(ちくま文庫) ▽『道化の民俗学』(ちくま学芸文庫) ▽『文化と両義性』『文化の詩学1、2』『天皇制の文化人類学』(岩波現代文庫) ▽『アフリカの神話的世界』(岩波新書)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

山口昌男の関連キーワード天田昭次荒木浩池田温稲上正上横手雅敬栗原蘆水桜井英樹須田寛平田寛(2)増井禎夫

今日のキーワード

トランスアジア航空

台湾・台北市に本拠を置く航空会社。中国語名は復興航空。1951年、台湾初の民間航空会社として設立。83年に台湾の国産実業グループに経営移管され、組織改編を実施した。92年に国際チャーター便の運航を始め...

続きを読む

コトバンク for iPhone

山口昌男の関連情報