山村友五郎(読み)やまむら ともごろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山村友五郎」の解説

山村友五郎(3代) やまむら-ともごろう

1964- 昭和後期-平成時代の日本舞踊家
昭和39年4月27日生まれ。上方舞(かみがたまい)の4世宗家山村若の孫。元宝塚歌劇団理事長・植田紳爾長男。6歳で初舞台。平成4年早逝した母に5世宗家を追贈し,6世宗家山村若を襲名(約100年ぶりの男性宗家)。18年芸術選奨文部科学大臣新人賞,22年同文部科学大臣賞。歌舞伎舞踊復元や維持継承につとめ,文楽,宝塚歌劇,歌舞伎の振り付け,舞踊指導に尽力。26年3代山村友五郎を襲名。27年山村友五郎襲名披露公演における優れた舞台成果により芸術院賞。大阪府出身。大阪芸大卒。本名は山村武。

山村友五郎(2代) やまむら-ともごろう

1816-1895 江戸後期-明治時代の舞踊家。
文化13年生まれ。初代山村舞扇斎の養子養父の前名山村友五郎の2代をつぐ。新町の山村とよばれ,上方山村流を大成し,劇場振付師をかねた。山村れん,山村登久は義姉妹。明治28年12月21日死去。80歳。大坂出身。

山村友五郎(初代) やまむら-ともごろう

山村舞扇斎(やまむら-ぶせんさい)(初代)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典 「山村友五郎」の解説

山村友五郎(初代)

没年:天保15.11.29(1845.1.7)
生年:天明1(1781)
文化・文政・天保の約40年にわたって活躍した大坂の劇場振付師。上方舞山村流流祖。後年,山村吾斗,舞扇斎などと称した。大坂の歌舞伎俳優初代藤川岩松の子。8歳のころ2代目岩松の名で人形を真似た首ふりの子供芝居に出演した体験が,のちに大きく実を結ぶ。3代目中村歌右衛門に振り付けた「慣ちょっと七化」が出世作となり,大坂における歌右衛門の舞踊の振付はほとんど友五郎が受け持った。一方では舞の師匠としても君臨し,山村流のゆるぎない地盤を大坂に築く。「由縁の月」「閨の扇」などは初代の振りが今日に伝承される。養子に2代目友五郎,養女に振付師として活躍した山村れんらがいた。<参考文献>秋葉芳美「山村の系統と流祖舞扇斎吾斗伝」(『上方』98号)

(丸茂祐佳)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「山村友五郎」の解説

山村 友五郎(2代目)
ヤマムラ トモゴロウ


職業
日本舞踊家 山村流家元

別名
前名=山村 友三郎,俳名=斗松

生年月日
文化13年

経歴
初代山村友五郎の養子となり、初代の没後2代目を襲名。大阪・新町に住んでいたところから新町の山村と呼ばれた。明治期に上方舞の振付師として活躍。在原検校と組んで多くの作品を作り、山村流を大成したと云われる。

没年月日
明治28年 12月29日 (1895年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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