山法師(読み)やまほうし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

山法師
やまほうし

(1) 山寺に住する僧侶。 (2) 平安時代に興った比叡山延暦寺の武装した僧兵。院政時代以降,延暦寺強訴 (ごうそ) の主力となり,戦乱時には武士と拮抗する大勢力であったが,織田信長の延暦寺焼打ち,豊臣秀吉の刀狩により衰滅した。 (→衆徒 )

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デジタル大辞泉の解説

やま‐ほうし〔‐ホフシ〕【山法師】

比叡山延暦寺の僧徒。特に、その僧兵をいう。→寺法師(てらほうし)
「賀茂川の水、双六の賽、―、是れぞ我が心にかなはぬ物と、白河院も仰せなりけり」〈平家・一〉

やま‐ぼうし〔‐ボフシ〕【山法師】

ミズキ科の落葉高木。山野に生え、葉は楕円形で先がとがり、対生。夏、淡黄色の小花が集まってつき、花びら状の4枚の白い苞(ほう)をもつ。実は集合果で、秋に赤く熟し、食用。四照花。やまぐわ。 夏》「旅は日を急がぬごとく―/澄雄」

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

やまほうし【山法師】

山形の日本酒。「山」は自然環境、「法師」は自然の法則に従い、自然を壊さずに生きていく知恵者として、自然と人間の知恵の融合によって醸し出される酒の意で命名。軽やかな飲み口が特徴。純米大吟醸酒純米吟醸酒純米酒などがある。原料米は出羽燦々山田錦。仕込み水は奥羽山系の伏流水。蔵元の「六歌仙」は昭和47年(1972)北村山郡の酒蔵が合併し創業。所在地は東根市温泉町。

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大辞林 第三版の解説

やまほうし【山法師】

比叡山延暦寺の僧徒。特に、院政期の僧兵。 → 寺法師奈良法師

やまぼうし【山法師】

ミズキ科の落葉高木。各地の低山に自生し、庭木ともされる。葉は対生し、楕円形で先がとがる。初夏、小枝の先に白色花弁状の苞を四個つけ、中央にごく小さい花を密生。果実は集合果で赤熟し、食べられる。材は器具・薪炭材とする。ヤマグワ。 [季] 夏。

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動植物名よみかた辞典 普及版の解説

山法師 (ヤマボウシ・ヤマホウシ)

学名:Cornus kousa
植物。ミズキ科の落葉高木,園芸植物

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精選版 日本国語大辞典の解説

やま‐ぼうし ‥ボフシ【山法師】

〘名〙
① (「やまほうし」とも) 比叡山延暦寺の僧徒。特に、平安末期頃から僧兵として武力を振るった者をいう。
※平家(13C前)一「賀茂川の水、双六の賽、山法師、是れぞ我が心にかなはぬ物と、白河院も仰せなりけり」
② ミズキ科の落葉高木。本州、四国、九州の山地に生え、庭木にもされる。高さ六~一〇メートル。樹皮はまるい鱗片となってはげる。葉は短柄をもち対生。葉身は卵状楕円形で、長さ五~一〇センチメートル。夏、枝頂に白く大きな四枚の苞をもつ、球状の花穂を出す。苞は狭卵状で長さ五センチメートルぐらい。花はごく小さな四弁花で花自体の花弁は目立たない。果実は赤熟し食べられる。材は下駄、櫛、ろくろ細工、農具の柄などに用いる。慣用漢名、四照花。やまぐわ。いつき。からぐわ。のぐわ。《季・夏》 〔物品識名(1809)〕

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世界大百科事典内の山法師の言及

【延暦寺】より

…僧兵化した山徒の横暴は平安時代末の院政期にもっともはなはだしく,座主の任命や寺領の問題で朝廷に強訴(ごうそ)をかけることがたび重なり,1095年(嘉保2)から強訴のとき日吉(ひよし)の神輿をかつぎ出すことが例となった。白河上皇が天下三不如意の一つとして〈山法師〉をあげたというのは,まさにこの時代の山門僧兵のことである。僧兵の横暴の反面,貴族化もすすみ,藤原師輔の息尋禅が良源の弟子となり,20世座主になってから,貴族・皇族の入寺がつづき,座主に貴族出身者が多くなって,やがて門跡(もんぜき)が成立する。…

【法師】より

…《日本書紀》は僧,沙門,大徳などを〈ホウシ〉と訓じているので,早くから国語化して用いられたものと思われる。律令時代には伝灯大法師位,伝灯法師位のように僧位の名称ともなったが,一般には僧侶を意味し,延暦寺の僧を山法師,園城(おんじよう)寺の僧を寺法師,興福寺の僧を奈良法師とも呼ぶ。さらには俗人の法体(ほつたい)した者,頭髪をそった男の子までもいい,また一寸法師,影法師のように,ある語の後につけて〈人〉の意を表すこともある。…

※「山法師」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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