工業計器(読み)こうぎょうけいき(その他表記)industrial instruments

百科事典マイペディア 「工業計器」の意味・わかりやすい解説

工業計器【こうぎょうけいき】

工業計測に使われる計測機器総称測定の対象は温度湿度,液面,流量圧力などきわめて広範。目的と用途により多数の種類が作られているが,一般に堅牢(けんろう)で耐久性があり,高精度でかつ操作が容易,自動測定が可能,記録計であることなどが要求される。工業計器発達は,電気応用計器,特に電子計器の進歩に負うところが大きく,また最近では計量だけでなく,状況を認識することが目的となっている。→工業用ロボット
→関連項目計器

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「工業計器」の意味・わかりやすい解説

工業計器
こうぎょうけいき
industrial instruments

製造工業に用いる各種の装置に付帯して,その工程,製品の途中状態,装置の運転状況を監視・制御するための計測機器類。通常の計器のような計測量の指示・記録だけでなく,制御・選別などの自動機能も組込まれている。計測対象は,寸法,形状,重量,温度,湿度,圧力,流量,液面位,化学成分,エネルギー収支など,工程に応じ多様で,それぞれの計測データは,機械的にただちに装置機械に直接伝えられて制御・選別の役をすることもあるが,最近は多くは電気信号に変えて中央の制御中枢に伝達し,さらにコンピュータによる判別機構で判定し,適切な指令が各装置へ送られるようになったシステムが多い。使用計器または装置は上記の計測対象により,測微計,自動てんびん,温度計,圧力計などのほか,分析装置,光学装置,X線・γ線装置などまで,非常に多種多様である。 (→工業計測 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「工業計器」の意味・わかりやすい解説

工業計器
こうぎょうけいき

工業の生産過程において、または生産に関係して行う計測に用いる計器の総称。生産設備の装置化が始まった当時は、おもに、温度、圧力、流量などを連続的に測定、記録し、かつこれらの量を調節するものをさしたが、対象とする量の種類も器種も増加した今日では、工業計器の範囲を限定することはできない。しかし統計等の必要から「日本標準産業分類」では工業計器製造業を「主として温度、流量、液面などの物象の状態量の計測記録または計測制御のため検出、変換、指示記録、調節、調節操作などを一体的に、連係して行う機器を製造する事業所」とし、機械統計等においては工業計器として次のものをあげている。プロセス用工業計器(発信器、受信器、調節器、操作器、伝送器)、その他の工業計器、データ処理装置。

[小泉袈裟勝]

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世界大百科事典(旧版)内の工業計器の言及

【工業計測】より

…前者の技術は1970年代において成熟期に達したが,後者の場合は,産業用ロボットの導入に代表されるメカニカルオートメーションの進展によって80年代以降においてさらに高度化されることが予想される。
[工業計器]
 工業計測に使われる計測機器は工業計器と呼ばれる。過酷な条件下で24時間連続測定が行われるし,安全操業と密接な関係があるので,工業計器は信頼性がもっとも重要である。…

※「工業計器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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