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左国史漢 さこくしかんZuo-guo-shi-han

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

左国史漢
さこくしかん
Zuo-guo-shi-han

中国,秦,漢時代の古典『春秋左氏伝』『国語』『史記』『漢書』の略称。すべて歴史書であるが,こう併称されるのは叙事文の模範としてであり,古来,中国および日本で,古文 (漢文) を学ぶための必読の書とされてきた。

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世界大百科事典 第2版の解説

さこくしかん【左国史漢 Zuŏ guó shǐ hàn】

《春秋左氏伝》《国語》《史記》《漢書》の略称。ともに中国古代の代表的史書だが,対象を活写する簡明な文体が喜ばれ,文章の手本として特に唐の韓愈(9世紀)や,明の李攀竜(りはんりゆう)(16世紀)ら古文辞派によって推奨された。日本でも平安朝以来,それぞれが教科書として読まれてきたが,〈左国史漢〉の4文字は江戸時代の荻生徂徠ら学者の文章に見え,明治時代に至るまで漢文学習の手本とされた。【一海 知義】

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大辞林 第三版の解説

さこくしかん【左国史漢】

「春秋左氏伝」と「国語」と「史記」と「漢書」。代表的な歴史文学書として、文章家の必修書とされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

左国史漢
さこくしかん

中国の歴史書『左伝(さでん)』(春秋左氏(しゅんじゅうさし)伝)、『国語』、『史記(しき)』、『漢書(かんじょ)』の4種の書をいう。日本の学者にとって、中国の歴史を知るための必須(ひっす)の書とされ、平安時代以後の文学に大きな影響を与えた。左丘明(さきゅうめい)の著作『左伝』は平安時代の大学寮に置かれた明経道(みょうぎょうどう)(経書(けいしょ)の専攻を内容とする学科)の教科書とされた。同じく『国語』は『左伝』と相補う国別の史書。司馬遷(しばせん)の『史記』、班固(はんこ)の『漢書』は紀伝道(きでんどう)(歴史、詩文の専攻を内容とする学科)の教科書であった。明経道から紀伝道へ、そして文章道(もんじょうどう)(漢詩文の研究、作成を内容とする学科)へと、時代とともに学生の関心が移るにつれて、政治、道徳に関する抽象的学問から、政治のための訓戒を学びとる史学へ、さらに詩文に用いる典拠としての事実を知るための学問へと、「左国史漢」を学ぶ目的が変わっていった。[藤原高男]

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