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市村 羽左衛門(15代目) イチムラ ウザエモン

20世紀日本人名事典の解説

市村 羽左衛門(15代目)
イチムラ ウザエモン

明治〜昭和期の歌舞伎俳優 日本俳優協会会長。



生年
明治7年11月5日(1874年)

没年
昭和20(1945)年5月6日

出生地
東京府本郷湯島(現・東京都文京区)

本名
市村 録太郎

別名
初名=坂東 竹松,前名=市村 家橘(6代目),俳名=可江

屋号
橘屋

経歴
明治11年14代目市村羽左衛門の養子となる。福岡市中洲の真砂座で修業し、14年坂東竹松の名で初舞台。26年6代目家橘を継ぎ、36年15代目市村羽左衛門を襲名した。実父は明治政府の高級お雇い外国人で仏系米人のチャールズ・リゼンドルといわれ、美男で地芸と声に優れ、世話物に人気があった。6代目尾上梅幸と名コンビを組み、「かさね」の与右衛門、「切られ与三」の与三郎、「勧進帳」の富樫左衛門などを当たり役とした。晩年は日本俳優協会会長も務めた。

出典|日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について | 情報

新撰 芸能人物事典 明治~平成の解説

市村 羽左衛門(15代目)
イチムラ ウザエモン


職業
歌舞伎俳優

肩書
日本俳優協会会長

本名
市村 録太郎

別名
初名=坂東 竹松,前名=市村 家橘(6代目),俳名=可江

屋号
橘屋

生年月日
明治7年 11月5日

出生地
東京府 本郷湯島(東京都 文京区)

経歴
父はフランス人将軍のル・ジャンドルで、母は越前福井藩主・松平慶永の庶子といわれる。明治11年14代目市村羽左衛門(坂東家橘)の養子となり、福岡市中洲の真砂座で修業。14年3代目坂東竹松を名乗り、新富座で初舞台を踏む。26年養父が「壇之浦兜軍記」出演中に没したため、同年7月歌舞伎座で「敵討襤褸錦」の春藤新七を務め、9代目市川団十郎、5代目尾上菊五郎、初代市川左団次(いわゆる団菊左)の口上により16代目市村家橘に改名した。青年時代は不器用な面もあり劇評家から酷評されたが、伯父である5代目菊五郎の薫陶を受けて素質が開花。36年5代目菊五郎、9代目団十郎が相次いで没する中で15代目市村羽左衛門を襲名し、歌舞伎座で「船弁慶」の静御前など6役を務めて評判となった。以後、日本人離れしたすぐれた美貌と、明快で溌剌とした口跡・台詞、天衣無縫でさっくりとした人柄が人気となり、たちまち6代目菊五郎、初代中村吉左衛門と並び団菊没後の歌舞伎界を背負う存在となった。特に6代目尾上梅幸とは名コンビを謳われ、時代物・世話物ともに秀で、「切られ与三」の与三郎、「勧進帳」の富樫左衛門、「忠臣蔵」の勘平、「助六由縁江戸桜」の花川戸助六、「石切梶原」の梶原、「直侍」「お祭り佐七」などの当たり役は“可江十二集”といわれた。他に坪内逍遙作「桐一葉」の木村長門守などといった新作でも活躍。艶福家としても知られ、家橘時代には政治家・桂太郎の妾として著名となる新橋の名妓・お鯉と結婚するなど(数年で離婚)、様々な女性と浮き名を流した。大正5年子息らと深川不動に伯父・5代目菊五郎の碑を建立。昭和3年欧米漫遊に出発、帰国後、ロンドン滞在中に見た探偵劇を松居松翁に翻案してもらい「命髪切」として上演した。戦時下においても率先して舞台を務め、日本各地や満州にも巡業。18年日本俳優協会設立に伴い、会長に就任。20年疎開先の長野県湯田中で死去した。

没年月日
昭和20年 5月6日 (1945年)

家族
妻=藤間 政弥(日本舞踊家),長女=吾妻 徳穂(日本舞踊家),養子=市村 羽左衛門(16代目),市村 吉五郎(2代目),養父=市村 羽左衛門(14代目)

親族
姪=関屋 敏子(オペラ歌手)

伝記
大向うの人々―歌舞伎座三階人情ばなし黄金期歌舞伎名優アルバム歌舞伎―研究と批評〈35〉特集 女流義太夫の世界歌右衛門の疎開小説 十五世羽左衛門 山川 静夫 著河竹 登志夫 監修,松井 俊諭 編著歌舞伎学会 編山川 静夫 著竹田 真砂子 著(発行元 講談社二玄社歌舞伎学会,雄山閣〔発売〕岩波書店集英社 ’09’06’05’03’95発行)

出典|日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について | 情報

367日誕生日大事典の解説

市村 羽左衛門(15代目) (いちむら うざえもん)

生年月日:1874年11月5日
明治時代-昭和時代の歌舞伎役者
1945年没

出典|日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について | 情報

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