常明寺(読み)じようみようじ

日本歴史地名大系 「常明寺」の解説

常明寺
じようみようじ

[現在地名]土山町南土山

南土山みなみつちやま小白川こしらかわにある。瑞宝山と号し、臨済宗東福寺派。本尊阿弥陀如来。寺伝によれば、元明天皇が先帝の菩提を弔うため、和銅二年(七〇九)より同五年にかけて七堂伽藍を建立したと伝える。貞和五年(一三四九)九条忠基が鈍翁了愚をして中興させたという。天正年間(一五七三―九二)兵火にかかり焼失したが、延宝年間(一六七三―八一)に再建された。什物として和銅五年一一月一五日銘をもつ長屋王発願大般若経二七帖(国宝)が伝来する。


常明寺
じようみようじ

[現在地名]大子町上金沢

上金沢と田野沢たのさわの境の標高二六二メートルの稜線上に位置する。曹洞宗で月照山羽黒院と号し、本尊は釈迦如来。寺伝によると開基佐竹貞義。貞義は臨済宗に帰依し信仰心あつく、上総入道道源と称した。開山は元徳二年(一三三〇)下野国足利長林あしかがちようりん寺四世の開雲守光といわれ、のち嘉吉二年(一四四二)曹洞宗に改宗したという。しかし寛文三年(一六六三)開基帳(彰考館蔵)には、元弘元年(一三三一)公心大徳山伏の開基で、夢窓国師が臨済宗として開山、嘉慶二年(一三八八)足利長林寺二世戒雲守磨が中興の祖となり、曹洞宗に改宗したとある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「常明寺」の意味・わかりやすい解説

常明寺
じょうみょうじ

滋賀県甲賀市にある臨済宗東福寺派の寺。寺伝によれば,和銅5 (712) 年元明天皇が文武天皇の霊を弔うために創建した。正平4=貞和5 (1349) 年頓翁了愚が京都東福寺から来山して中興。そのとき頓翁が京都から移植した茶が,近江茶の始まりとされる。所蔵する長屋王発願大般若経 27帖は,和銅5年に長屋王が文武天皇の追善供養のために書写させたものの一部で,国宝指定されている。

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事典・日本の観光資源 「常明寺」の解説

常明寺

(滋賀県甲賀市)
湖国百選 社/寺編」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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