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平和革命 へいわかくめい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

平和革命
へいわかくめい

広義には暴力的手段を経ずに平和的に遂行される革命をさすが,一般的には革命を目指す政党が議会制度を利用して政治権力を握り,政策,立法を通じて合法的に革命を実現することをさす。 K.マルクス,F.エンゲルスは,アメリカ,イギリスなど民主主義と議会制度の発達した国では議会を通じて平和革命を達成する可能性があることを説いた。これを根拠にその後,ドイツ社会民主党の E.ベルンシュタインや K.カウツキーは,無条件にこの立場をとったが,ロシア・ボルシェビキの V.レーニンは,国家は階級対立の非和解性の産物であること,また革命は既成国家の粉砕であることを根拠に,暴力革命プロレタリアート独裁の立場を明らかにした。なお今日先進資本主義国の共産党も議会による平和革命路線に転換し,平和的移行後のプロレタリアート独裁すらも否定しはじめている。

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デジタル大辞泉の解説

へいわ‐かくめい【平和革命】

武力を用いず、議会で多数を占めるなどの平和的手段によって行われる革命。⇔暴力革命

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百科事典マイペディアの解説

平和革命【へいわかくめい】

社会変革を過激な手段によらずに,平和的な方法で行おうとするもの。暴力革命と対比して使われる言葉。主として議会で多数を獲得して政権の座につこうとするもので,スターリン批判後,多くの国の共産党が平和革命論を採用している。
→関連項目革命

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大辞林 第三版の解説

へいわかくめい【平和革命】

武力を使わず、議会において多数を占めるなどの手段で達成される革命。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

平和革命
へいわかくめい
peaceful revolution

武装蜂起(ほうき)や内戦など軍事的衝突局面を経ない政治革命のことで、暴力革命の反対概念。転じて、暴力革命不可避の立場にたたない革命を目ざす考え方。近代革命の歴史的経験は、ほとんど例外なく旧国家の軍隊・警察による暴力的抑圧と革命的民兵組織や民衆の武装蜂起による対抗権力樹立の形態を局面的にしろ経過してきたため、革命の平和的勝利を考えること自体が無意味であり無力であるとされてきた。マルクスは、普通選挙権の拡大しつつあったイギリスでの労働者階級の選挙での勝利を示唆したし、エンゲルスも19世紀末のドイツ社会民主党の急成長のもとで「バリケードによる市街戦は時代遅れとなった」と述べたりしたが、基本的には暴力革命不可避の見通しにたち、レーニンの『国家と革命』はこれを社会主義革命論として一般化した。レーニンとロシア革命に対抗した社会民主主義勢力は、平和革命を口では唱えながら資本主義体制内での改良にとどまり、スターリンに指導された共産主義勢力は暴力革命不可避論を墨守した。ようやく1956年のスターリン批判後、共産主義勢力も先進国での議会を通じての平和革命の可能性を承認したが、皮肉なことに、20世紀の平和革命の典型となったのは、1989年東欧革命のなかでのポーランドやハンガリーにおける自由選挙による反共産主義革命であった。[加藤哲郎]

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