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庶物類纂 しょぶつるいさん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

庶物類纂
しょぶつるいさん

本草書。 1054巻。正編と増補から成り,正編は中国の諸書から物産,博物の名称,形状,産地の記事を抜粋したものであり,増補は日本国内の産物の実態を記したものである。加賀藩主前田綱紀の命令で稲生若水 (いのうじゃくすい) が著述に着手したが,正徳5 (1715) 年,362巻 (正編) までで病没した。

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デジタル大辞泉の解説

しょぶつるいさん【庶物類纂】

江戸時代の本草学書。1000巻。稲生若水(いのうじゃくすい)著の362巻本に、丹羽正伯らが638巻を追加し、延享4年(1747)成立。中国の古典籍などから、動物・植物・鉱物についての記事を集め、分類して実物により検証したもの。

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大辞林 第三版の解説

しょぶつるいさん【庶物類纂】

本草書。稲生若水編。三六二巻で若水が病没。丹羽正伯などの増補により正編一〇〇〇巻、補編五四巻として1747年完成。中国文献の動植物記事の一大集大成で、増補分は日本を中心として編纂した日本での本草書の大著。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

庶物類纂
しょぶつるいさん

江戸期の本草(ほんぞう)・名物(めいぶつ)書。稲生若水(いのうじゃくすい)の著作。1693年(元禄6)加賀藩主前田綱紀(つなのり)の儒官として登用された若水は、中国の書『皇明経世文編』中に「日本には薬物の原料となるべき物産がない」という記事をみいだし、発奮して『庶物類纂』の著作を決意したと伝えられる。計画では中国名の薬物の項が1000巻、日本名のみの薬物について1000巻、計2000巻という膨大なものであった。1715年(正徳5)、若水は362巻まで手録したが病没、その後綱紀が弟子たちに継続を命じたが、彼も完成を待たずに死去した。その後は8代将軍徳川吉宗(よしむね)が後援し、丹羽正伯(にわしょうはく)らの手により若水の死後32年目、1747年(延享4)に、正編1000巻および補編54巻として完成したが、あまりの膨大さに出版はされなかった。内容的には物産学的傾向が強く、これに影響されて以後の日本の本草学はしだいに博物学的色彩が濃くなっていった。国立公文書館と金沢市立図書館に当時の筆記本が残されている。
 この書は26属(草、花、鱗、介、羽、毛、水、火、土、石、金、玉、竹、穀、菽(しゅく)、蔬(そ)、海菜、水菜、菌、(ら)、造醸、虫、木、蛇、果、味)に分類して4200余種を配し、各種に実物に対照して和名、俗名を掲げる。また古今の文献から関係文を抄出し、編者の意見を加え、薬物、食物、工芸に誤らないことを期している。この事業により、地誌を活用することや、本草と物産の学が盛んになった。[難波恒雄・御影雅幸]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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