出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
通常人が正常な状態で有する心理的・精神的能力をさし,幼少者とか,ある種の精神病にかかっている者とか,高熱・泥酔等のために意識不明に陥っている者などは,この能力を欠く。債務不履行・不法行為との関係では〈責任能力〉と呼ばれるのが普通である(民法712,713条参照)。私有財産制度のもとでは,各個人は原則として自分の生活関係を自分だけの意思で支配決定することが可能とされる(いわゆる〈私的自治の原則〉)。しかし,そのためには各個人が通常人なみの正常な意思決定の能力を有することが必要であり,したがって,日本民法中には明文の規定がないが,たまたま行為者がこの能力を欠く場合には,いかなる法律効果も当該行為からは発生しない,と判例・通説上解されている。なお,諸外国の立法例中には明文をもって以上の理を規定しているものが少なくない(ドイツ民法105条,スイス民法18条など)。
→行為能力
執筆者:須永 醇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
法律上、自分の行為の意味や結果を判断することのできる精神能力。一般にだいたい10歳になれば意思能力を備えるものと考えられるが、現行民法には年齢についての画一的な規定がないので、行為の種類に応じて個別的に意思能力の有無を判断するほかない。幼児や泥酔中あるいは失神中の者には意思能力がなく、こうした者の行った法律行為は無効とされ、判例・学説ともに法律上の効果を認めていない。
なお、不法行為においても、不法行為者がその行為の責任を知るのに十分な知的能力がない場合(意思能力のない場合)には、責任が発生しないものとされている(民法712条・713条)が、いずれも人の意思を重視する(私的自治の原則)近代民法の基本原理の表れである。
[高橋康之・野澤正充]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新