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責任能力 せきにんのうりょく Zurechnungsfähigkeit

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

責任能力
せきにんのうりょく
Zurechnungsfähigkeit

違法な行為についての法律上の責任を負担するための前提となる能力。 (1) 民法上,幼児,小児,心神喪失者などの責任能力のない者は他人に加えた損害について賠償義務を負わない (712~713条) 。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

責任能力

自分がやろうとする行為について善悪を判断し、それに従って行動をコントロールする能力のこと。責任能力が完全にない状態で、刑事罰を問われない「心神喪失」▽責任能力が部分的になくなり判断力が著しく低下した状態で、刑を軽くする「心神耗弱」▽著しい低下がみられないか、まったく低下していない「完全責任能力」の3段階に分けられる。

(2013-06-04 朝日新聞 朝刊 名古屋 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

せきにん‐のうりょく【責任能力】

失敗や損失に対し、きちんと責任を果たす能力。
民法上、行為の責任を弁識(理解)しうる能力。
刑法上、行為の是非を弁別(判断)し、またはそれに従って行動しうる能力。

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百科事典マイペディアの解説

責任能力【せきにんのうりょく】

その行為について責任を負わしめるに必要な能力。民法上は,行為の責任を弁識するに足りる知能,すなわち単に道徳的に悪いということだけでなく,損害賠償責任が生ずることを知る知能と解されている。
→関連項目間接正犯

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世界大百科事典 第2版の解説

せきにんのうりょく【責任能力】

人が行為する際に,その行為が法律上許されないことを弁識しえなかったとすれば,その人にはその行為の実行を思いとどまることはできないであろう。それゆえ行為について人の法的責任を認めるためには,行為者の故意・過失とともに,行為当時において行為者が自己の行為の法上の責任を弁識しうる能力を有していたことを要するものと解すべきことになる。この能力を責任能力といい,責任能力は民法上の不法行為責任および刑法上の責任の要件の一つとなっている。

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大辞林 第三版の解説

せきにんのうりょく【責任能力】

行為者が自己の行為の法律上の責任を弁別しうる能力。刑法上、一四歳未満の者はこの能力がないとされる。 → 限定責任能力

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

責任能力
せきにんのうりょく

刑事責任を問いうるためには、行為者が責任非難を課しうる一定の人格的適性を有しなければならない。これが責任能力であり、責任の前提(条件)または要素とされる。ただ、責任能力の意義については、責任の本質をめぐる道義的責任論社会的責任論との対立を反映して、次のような二つの立場がある。道義的責任論では、責任能力とは有責行為能力、すなわち、道義的非難を前提として、是非善悪を判断しうる能力(是非弁別能力)とその弁別に従って自らの行動を制御しうる能力(行動制御能力)であるとされるのに対して、社会的責任論の立場からは、刑罰に適応しうる能力(受刑能力または刑罰適応性)であると解される。責任能力の判断方法に関しては、諸外国の立法例をみると、精神病理学的観点から正常か異常かを判断する生物学的方法、行為時での行為者の是非弁別能力と行動制御能力とを判断する心理学的方法、両基準を併用する混合的方法、の3種がある。
 日本の刑法は、責任能力に関し、「心神喪失者の行為は、罰しない」(39条1項)、「心神耗弱(こうじゃく)者の行為は、その刑を減軽する」(39条2項)と規定するにとどまり、その定義や判定方法について明言していない。ただ、判例は、心神喪失(責任無能力)につき、たとえば「精神の障害により事物の理非善悪を弁識する能力なく、また、この弁識に従って行動する能力なき状態」などと定義しており、前述の混合的方法によっているものと考えられ、通説もおおむねこのような判例の考え方に従っているものと思われる。このような見解によれば、責任無能力とは、精神の障害によりこの能力を欠く場合であり、限定責任能力(心神耗弱)とは、この能力が著しく減弱している場合であることになる。なお、「精神の障害」とは、精神病、知的障害のような継続的なもののほか、酩酊(めいてい)、薬物中毒、催眠状態のように一過性のものも含む、と解されている。
 さらに、現行刑法は、責任能力に関し、「14歳に満たない者の行為は、罰しない」(41条)という規定を設けている。これは、14歳未満の者は精神の発育が未熟であるため、是非弁別能力や行動制御能力が不十分であるばかりでなく、このような年少者を処罰するとその心神の健全な発達に悪影響を及ぼすという政策的判断に基づく。[名和鐵郎]

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世界大百科事典内の責任能力の言及

【元服】より

…1485年(文明17)の有名な山城国一揆で,集会する男子は〈上ハ六十歳,下ハ十五六歳〉とあって,15~16歳から60歳の男子が成人として国一揆に参加していることがわかる。荘園村落で百姓申状や起請文(きしようもん)が作成される場合,文書に署判を加える資格は,烏帽子着を終えた15歳以上の男子とされており,罪を犯した者は,15歳に達しているか否かが,責任能力の有無を決定し,刑罰のあり方を変えるのであった。成年通過儀礼【仲村 研】。…

【不法行為】より

…いずれにしても各国の立場の決定は,法規範の創造に裁判所がどのように関与するかといった機能分担のあり方にも関係しつつ,各国の歴史的事情の影響のもとに行われたものである。
[要件]
 支配的な学説によれば,(1)行為の違法性,(2)行為と相当因果関係(〈因果関係〉の項参照)にある損害の発生,(3)加害行為者の故意または過失,(4)加害行為者の責任能力という四つの点(要件)が充足されれば不法行為が成立し,被害者に損害賠償請求権が与えられる(効果)。行為の違法性という要件は,民法709条の〈他人ノ権利ヲ侵害〉という文言を不法行為の成立要件としては限定的すぎるとして解釈により拡張したものである。…

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