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私的自治の原則 してきじちのげんそく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

私的自治の原則
してきじちのげんそく

私人間の法律関係すなわち権利義務の関係を成立させることは,一切個人の自主的決定にまかせ,国家がこれに干渉してはならないとする原則で,過失責任,所有権絶対の原則とともに近代法の基本的な原則の一つをなす。

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百科事典マイペディアの解説

私的自治の原則【してきじちのげんそく】

個人の私法関係をその自由意思によって自由に規律させるという原則。法律行為自由の原則とも。近代法の理想をあらわしたものである。契約自由の原則,遺言自由の原則,社団設立自由の原則等を含む。
→関連項目意思能力意思表示処分権主義任意法規法律行為民事訴訟

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世界大百科事典 第2版の解説

してきじちのげんそく【私的自治の原則】

個人は,自分のかかわる私法関係すなわち私的な権利・義務関係を,その意思によって自由に決定し規律することが最も妥当であるとする原則で,近代私法の基本的原則である。この原則は,近代資本主義体制を育成し発展させた〈個人は万物の尺度である〉とする思想を背景としたレッセ・フェール(自由放任主義)を法的に表現したものである。そして,この原則は,近代個人主義思想が,人間の本性を自由で独立したものとしたために,その個人がどうして他人に対して法的に義務づけられ,拘束されるのかという問題を生むに至ったのに対して,〈自由意思〉にその根拠を求めたものである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

私的自治の原則
してきじちのげんそく

各人の法律関係、社会関係を、それぞれの自由な意思によってその欲するとおりに規律させる原則。この原則は、普通には契約自由の原則として現れるが、遺言の自由の原則などとしても認められる。契約自由の原則は、個人の独立・平等を前提とする。しかし、経済的・社会的関係からすると、人はけっして平等でも対等でもない。経済的・社会的関係において著しく差異のある当事者間で契約を自由に放任することは(たとえば、資本家と労働者の間、地主と借地人の間、大企業と一般消費者の間での契約)、いわば弱肉強食を認めることとなる。このような場合に契約を社会的に妥当なもの、合理的なものにしようとするなら、当事者の自由意思に任せておくべきでないこととなる。ここに契約自由の限界が認められ、その制約が必要とされてくる。契約自由の制約、契約の合理化は、立法、行政、司法の各方面から行われる
 私的自治の原則により個人の意思活動の自由が保障されることとなるが、この原則は他方では、自己の故意・過失による行為については責任を負担するが、他人の行為については責任を負わないとする自己責任の原則を伴う。なお、国際私法上は、法律行為の準拠法を当事者の意思によって定める原則を、私的自治の原則といい、わが国の国際私法上は、債権的法律行為についてこの原則が認められている。[竹内俊雄]

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世界大百科事典内の私的自治の原則の言及

【当事者自治】より

…当事者の主観的意思を連結点として採用するので,契約締結地等を連結点とする客観主義に対して,主観主義と呼ばれている。この原則が近代市民法上の私的自治の原則の影響の下に発達したのは19世紀においてであるが,その萌芽は,19世紀以前のヨーロッパの学説・判例の中にも見いだすことができる。抵触法上の意思自治の原則として確立されたこの原則は,19世紀末葉から20世紀初頭にかけて,広く諸国の判例や立法に採用されるに至った。…

【労働法】より

…こうした労働者保護法は,この後女子労働者にも及び,20世紀初頭までには欧米および日本に広く普及するに至った。労働者保護立法が自由主義諸国で相次いで成立したことにより,従来の私的自治の原則,すなわち当事者間の権利義務関係は当事者が定めるという原則に対する修正として,〈労働条件の最低基準は国が定める〉という新たな原則が認められることとなった。日本の憲法27条2項はこの原則を明らかにしたものである。…

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