拉げる(読み)ヒシゲル

デジタル大辞泉 「拉げる」の意味・読み・例文・類語

ひし・げる【拉げる】

[動ガ下一][文]ひし・ぐ[ガ下二]押されてつぶれる。ひしゃげる。
を―・げるほど押しつかんだ」〈有島生れ出づる悩み
[類語]壊れる潰れる破損する毀損きそんする損傷する損壊する損ずるこぼれる欠ける傷付く砕ける割れるいかれるポシャる破れる

ひしゃ・げる【拉げる】

[動ガ下一][文]ひしゃ・ぐ[ガ下二]押されてつぶれる。ぺしゃんこになる。ひしげる。「箱が―・げる」「フロントの―・げた車」
[類語]潰れる壊れる破損する毀損きそんする損傷する損壊する損ずるこぼれる欠ける傷付くひしげる砕ける割れるいかれるポシャる破れる

へしゃ・げる【拉げる】

[動ガ下一]押しつぶされて、ぺしゃんこになる。ひしゃげる。「ボール箱が―・げる」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拉げる」の意味・読み・例文・類語

ひし・げる【拉】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひし・ぐ 〘 自動詞 ガ下二段活用 〙 おされてつぶれる。おし砕かれる。ひしゃげる。
    1. [初出の実例]「冠(かうぶり)の破れひしげて、巾子(こじ)のかぎりある」(出典:宇津保物語(970‐999頃)祭の使)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひし・ぐ 〘 他動詞 ガ下二段活用 〙ひしぐ(拉)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「兄が鼻までひしぐるが夫を寝取られ口をしうは思はぬか」(出典:浄瑠璃・蝉丸(1693頃)一)

ひしゃ・げる【拉】

  1. 〘 自動詞 ガ下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひしゃ・ぐ 〘 自動詞 ガ下二段活用 〙
  2. おしつぶされて平たくなる。ぺしゃんこになる。
    1. [初出の実例]「二間の鑓の余る小座鋪〈神叔〉 ひしゃけたる鞠に篠打暮の月〈介我〉」(出典:俳諧・七車集(1694か))
  3. 意欲気力がなくなる。うちひしぐ。
    1. [初出の実例]「それを思うまでよりももっとひしゃげた気持になって」(出典:辰三の場合(1959)〈吉田健一〉)

へしゃ・げる【拉】

  1. 〘 自動詞 ガ下一段活用 〙 押さえつけられてつぶれる。押しつぶされる。ひしゃげる。
    1. [初出の実例]「へしゃげたはいの、こちらまでも鼻がへしゃげたはいの」(出典:浄瑠璃・彦山権現誓助剣(1786)九)

しゃ・げる【拉】

  1. 〘 自動詞 ガ下一段活用 〙 押しつぶされる。つぶれる。へしゃげる。
    1. [初出の実例]「げへに群集だア、ヲレおしくさるなへ、しゃけるわい」(出典:洒落本・三千之紙屑(1801)初)

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