壊れる(読み)コワレル

デジタル大辞泉 「壊れる」の意味・読み・例文・類語

こわ・れる〔こはれる〕【壊れる/毀れる】

[動ラ下一][文]こは・る[ラ下二]
力が加えられて物のもとの形がゆがんだり失われたりする。物が砕けたり、破れたりする。破壊される。「箱が―・れる」「茶碗が粉ごなに―・れる」「台風で家が―・れる」
機能に故障が起きる。本来の働きを失って役に立たなくなる。「無電装置が―・れる」「水道蛇口が―・れる」
まとまっていた物事・状態がうまくいかなくなる。「縁談が―・れる」「気分が―・れる」「バランスが―・れる」「党内結束が―・れる」
もとの成分が失われる。「熱を加えると有効な成分が―・れる」
高額貨幣小額の貨幣になる。「千円札に―・れませんか」
俗に、言動が正常でなくなり日常生活に支障が生じる状態になる。精神に異常を感じる状態になる。「突然の伴侶との死別で夫が―・れていく」
[類語](1破損する毀損きそんする損傷する損壊する損ずるこぼれる欠ける傷付くひしげるつぶれる砕ける割れるいかれるポシャる破れる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「壊れる」の意味・読み・例文・類語

こわ・れるこはれる【壊・毀】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こは・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 物の形がくずれる。くだける。破れる。破損する。
    1. [初出の実例]「帯ときながら水風呂(すゐふろ)をまつ〈孤屋〉 君来ねばこはれ次第の家となり〈其角〉」(出典:俳諧・炭俵(1694)下)
  3. 物の機能がだめになる。役に立たなくなる。故障する。
    1. [初出の実例]「電鈴がこわれたままなので授業の終始をそうやって知らせているのである」(出典:青い月曜日(1965‐67)〈開高健〉二)
  4. 約束や計画などがだめになる。物事がまとまらない。不成立に終わる。
    1. [初出の実例]「何程(いくら)縁談が持ち上っても直ぐ壊れて仕舞ふのは」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉後)
  5. 高額の紙幣・貨幣を、小額の貨幣で両替できる。くずれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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