振舞う(読み)フルマウ

デジタル大辞泉 「振舞う」の意味・読み・例文・類語

ふる‐ま・う〔‐まふ〕【振(る)舞う】

[動ワ五(ハ四)]
動作行動をする。「なれなれしく―・う」「紳士らしく―・う」
人にごちそうする。もてなす。「酒を―・う」
ことさらにつくろう。わざわざ趣向をこらす。
「―・ひて興あるよりも、興なくて安らかなるが勝りたることなり」〈徒然・二三一〉
[可能]ふるまえる
[類語](1演ずる行い澄ます/(2もてなす供応馳走饗する相伴遇する接待歓待構いお構い愛想接客もてなし椀飯おうばん振る舞い造作

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精選版 日本国語大辞典 「振舞う」の意味・読み・例文・類語

ふる‐ま・う‥まふ【振舞】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ワ行五(ハ四) 〙
    1. 鳥がのびのびと羽を動かして飛びまわる。
      1. [初出の実例]「翔 フルマウ 鳥翔」(出典:文明本節用集(室町中))
    2. 思うままに事を行なう。のびのびと動作をする。
      1. [初出の実例]「れいのあそびなどふるまひて、歌つくりなどしつつよみあげて」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上上)
    3. ことさらに構える。威儀をつくろった挙動をする。
      1. [初出の実例]「六位なるものの太刀はきたる、ふるまひいできて、前のかたにひざまづきて」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
    4. 行動や動作をする。
      1. [初出の実例]「いまはましてしのびやかにふるまいたまへどみゆきにおとらずよそほしく」(出典:源氏物語(1001‐14頃)行幸)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 ワ行五(ハ四) 〙 もてなす。馳走する。接待する。
    1. [初出の実例]「今夜新蔵人ふるまはれて候。康光すでに沈酔にをよべり」(出典:古今著聞集(1254)一八)

振舞うの補助注記

「観智院本名義抄」や「色葉字類抄」で「翔」を「ふるまふ」と読んでいるところから「羽を存分に振って自由に舞う」という「振るい舞う」が原義かと思われる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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