デジタル大辞泉
「捏ねる」の意味・読み・例文・類語
こ・ねる【×捏ねる】
[動ナ下一][文]こ・ぬ[ナ下二]
1 粉状の物に水などを加えて練る。また、ねばりけのある固まりなどを練って、ある形にする。また、そのような動作をする。「小麦粉を―・ねる」「粘土を―・ねて土器を作る」「投手が新しいボールを―・ねる」
2 筋の通らない理屈などを繰り返ししつこく言う。また、無理なことをあれこれ言って困らせる。「だだを―・ねる」「屁理屈を―・ねる」
[類語]練る・捏ねくる・捏ね回す・捏ね返す・捏ね上げる
つく・ねる【×捏ねる】
[動ナ下一][文]つく・ぬ[ナ下二]
1 手でこねて丸く作る。こねてまるめる。「米の粉を―・ねて団子を作る」
2 無秩序に積み重ねる。
「叔父の羽織がくしゃくしゃになって隅の方に―・ねてあった」〈秋声・足迹〉
3 腕組みする。つかねる。
「手ヲ―・ネル」〈和英語林集成〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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こ・ねる【捏】
- 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]こ・ぬ 〘 他動詞 ナ行下二段活用 〙 - ① 手や棒状の道具を使って粉や土などをかきまぜる。あるいはそれに水を加えるなどしてねりまぜて均質にする。ねやす。
- [初出の実例]「粉を水に和するをこぬといへり」(出典:名語記(1275)五)
- 「米国風のブリキの缶で小麦の粉を捏(コ)ねてゐる」(出典:春と修羅(1924)〈宮沢賢治〉風景とオルゴール)
- ② いろいろと試みてみる。念を入れてあれこれしたり、考えやことばなどをひねりまわしたりする。こねまわす。
- [初出の実例]「風月を、もてなしにして、きっつ、へいつ、あえつ、こねつして、風月のことを、云て」(出典:玉塵抄(1563)三)
- 「理屈を捏(コ)ねて我独り聖人顔せんよりは」(出典:いさなとり(1891)〈幸田露伴〉一五)
- ③ 無理なことを言って人を困らせる。難題を言いかける。
- [初出の実例]「それにこちらの山の神が、同じやうな握っこ、〈略〉あんな奴等がこねるとな」(出典:浄瑠璃・忠臣金短冊(1732)四)
つく・ねる【捏】
- 〘 他動詞 ナ行下一段活用 〙
[ 文語形 ]つく・ぬ 〘 他動詞 ナ行下二段活用 〙 ( 「つぐねる」とも ) - ① いくつかのものを合わせて一つにする。つかねる。まとめる。
- [初出の実例]「孟光がかざらいでかみを一つにつくねてゆうたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一〇)
- ② 手でこねてまるめ固める。手でこねて作る。
- [初出の実例]「つくねて小まるうして土をつくねたやうにしてそれを用次第につかうたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一)
- ③ 雑然と積みあげる。押し重ねる。
- [初出の実例]「衣裳がぬいだままに畳まずに座敷の一隅につくねてある」(出典:妻(1908‐09)〈田山花袋〉二〇)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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