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採銅所(読み)さいどうしょ

百科事典マイペディアの解説

採銅所【さいどうしょ】

古代に鋳銭用の銅・鉛を採掘・精練するため現地に置かれた機関。9世紀後期に長官である採銅使の名がみえる。当時は長門備中豊前など,平安時代には長門国が主産地となった。平安後期には摂津能勢(のせ)郡が産銅所として知られ,11世紀中頃までに採銅所が設けられた。奉行の預(あずかり),権預(ごんのあずかり)・案主(あんじゅ)・預目代などが管理運営にあたった。銅・紺青緑青を朝廷に貢進するほか,伊勢両所大神宮の二十年遷宮の神宝用途料に充てられた。中世には荘園領主化して小槻(おずき)家(のち壬生家)が知行し,官務(かんむ)家渡領として相伝された。

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世界大百科事典 第2版の解説

さいどうしょ【採銅所】

奈良・平安時代に主として鋳銭用の銅・鉛を採掘するため,産地に設けた官営の機関。長官が採銅使で9世紀後期に長門国採銅使海部男種麿,備中国採銅使弓削秋佐の名がみえ,秋佐はのち長門国採銅使と鋳銭司判官を兼任している。採銅所には使の下に銅手あるいは銅工(製錬工),掘穴手(坑夫)が所属し,また郡中の徭夫を徴集し,銅・鉛を採掘製錬した。採銅所の所在国および近隣諸国より租庸などの一部として供与される料米をもって経費にあてた。

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