デジタル大辞泉 「接する」の意味・読み・例文・類語 せっ・する【接する】 [動サ変][文]せっ・す[サ変]1 ひと続きにつながる。また、つないでひと続きにする。「川に―・する住宅地」「上下を―・する」2 さわる。触れる。「肩が―・する」3 応対する。「笑顔で人に―・する」4 出会う。出くわす。「名作に―・する」「朗報に―・する」5 数学で、曲線や直線が他の曲線や直線などと一点だけで出合う。6 近くに寄せる。近づける。「ひざを―・する」「軒を―・する」[類語]触る・触れる・触れ合う・擦かする・接触する・触接する・タッチする 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「接する」の意味・読み・例文・類語 せっ‐・する【接】 [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙 [ 文語形 ]せっ・す 〘 自動詞 サ行変 〙① 物が他の物と触れ合って一続きにつながる。接続する。また、接近する。[初出の実例]「楊損と云者、宰相の路岩と云と家がとなりあわにして接したぞ」(出典:玉塵抄(1563)七)「見ると戸に直ぐ接(セッ)して梯子段がある」(出典:少年の悲哀(1902)〈国木田独歩〉)② 人と会う。応対する。また、人と交際する。[初出の実例]「杜レ門不レ接(セッセ)〈即閉レ門不レ客レ人義也〉」(出典:文明本節用集(室町中))「若い女性にはそのはにかみやな所から今まで絶えて接してゐなかったので」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)③ 事物に出会う。事柄にふれる。特に、ある知らせを受ける。[初出の実例]「抑も人智は物に接するに長じ」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉四)「我生涯にて尤も悲痛を覚えさせたる二通の書状に接しぬ」(出典:舞姫(1890)〈森鴎外〉)④ 数学で、直線もしくは曲線が、他の曲線と一点だけで出あう。また、直線・曲線・平面・曲面が、他の曲面と一点だけで出あう。→接線。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕[ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙 [ 文語形 ]せっ・す 〘 他動詞 サ行変 〙① 物を他の物と一続きにつなぐ。[初出の実例]「頭面にあしを接(セッ)(〈注〉オサメ)して礼し」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)六)「目白の男爵家の別邸は観楓会で朝来賓客踵(きびす)を接して集った」(出典:破垣(1901)〈内田魯庵〉四)② 物を他の物とぶつかり合わせる。まじえる。③ 物を他の物の近くに寄せる。近づける。④ 近づけて道に受け入れる。みちびく。摂受(しょうじゅ)する。[初出の実例]「徳誠の人を接するは、人にあふなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)山水経)⑤ 肉体を苦しめて修行する。苦行する。きびしくきたえる。[初出の実例]「キビシキ ギャウタイ ニ ノミ ワガミ ヲ xexxite(セッシテ)」(出典:サントスの御作業の内抜書(1591)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例