摘入(読み)ツミレ

デジタル大辞泉 「摘入」の意味・読み・例文・類語

つみれ【摘入/×入】

《「つみいれ」の音変化》魚のすり身に卵・片栗粉などのつなぎ調味料を入れてまぜ、少しずつちぎって熱湯でゆでたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「摘入」の意味・読み・例文・類語

つみれ【摘入・抓入】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「つみいれ(摘入)」の変化したもの ) 魚肉のすりみに卵や小麦粉などをつなぎとして入れ、少しずつつみとって汁に入れて煮たもの。また、つみいれはんぺんをさしていう。
    1. [初出の実例]「このつみれうまそうだ」(出典:抱擁(1973)〈瀬戸内晴美〉四)

つみ‐いれ【摘入】

  1. 〘 名詞 〙 料理一種。こねた小麦粉やすりつぶした魚肉などを少しずつつまみとり、まるめて汁の中に落として煮たもの。また、つみいれはんぺんもいう。つみれ。〔古今料理集(1670‐74頃)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「摘入」の意味・わかりやすい解説

摘入 (つみいれ)

魚のすり身を適宜にまるめてゆでたもの。つみいれかまぼこの略で,〈つみれ〉とも呼ぶ。《江戸料理集》(1674)は,すり身のつまみ取り方によって,つみいれを7種類にも分けている。ふつうイワシなどを材料にし,小骨ごとすり身にしてつくり,汁の実やおでん種にするが,江戸以前にはこれに近いもので〈うけ煎(うけいり)/(うけいれ)〉と呼ぶ料理があった。室町末期ごろの成立と思われる《庖丁聞書》によると,タイのすり身を小梅ほどにまるめてゆでるもので,これを入れたみそ汁を冬は〈みぞれ吸物〉といったとある。
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百科事典マイペディア 「摘入」の意味・わかりやすい解説

摘入【つみいれ】

つみれ,摘煎(つみいり)とも。魚のすり身に卵,カタクリ粉,塩等を加えてすりまぜ,だんごにまるめて熱湯でゆであげたもの。汁の実やおでん種等に使用白身の魚が上等であるが,アジ,イワシ等にショウガを加えたりしたものも使用。
→関連項目練製品

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「摘入」の解説

つみれ【摘入】

魚などのすり身に片栗粉などのつなぎと調味料を加えて混ぜ、スプーンなどで少しずつまとめて汁に落とし入れ、煮たもの。椀種鍋料理などに用いる。◇「つみいれ」ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の摘入の言及

【イワシ(鰯∥鰮)】より

…また,大羽イワシは秋田名物しょっつるの原料ともされる。生のイワシは塩焼き,酢の物,煮つけ,南蛮漬,すり身にしてつみいれなどにするが,きわめて鮮度のよいものは生食がいい。包丁で頭を落として指先で腹をさき,中骨と腸を除いて酢洗いし,これをワサビじょうゆなどで食べる。…

※「摘入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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