政務次官(読み)セイムジカン

デジタル大辞泉 「政務次官」の意味・読み・例文・類語

せいむ‐じかん〔‐ジクワン〕【政務次官】

各省および国務大臣を長とする庁に置かれ、大臣を助け、政策企画に参画し、政務処理し、大臣不在の場合にその職務を代行する特別職国家公務員。平成13年(2001)に廃止され、代わって副大臣政務官が置かれた。→事務次官

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精選版 日本国語大辞典 「政務次官」の意味・読み・例文・類語

せいむ‐じかん‥ジクヮン【政務次官】

  1. 〘 名詞 〙 国務大臣を助けて、政策および企画に参画し、政務を処理し、大臣不在の場合にはその職務を代行した特別職の国家公務員。平成一三年(二〇〇一)の中央省庁改革にあたって廃止され、代わって副大臣、大臣政務官が置かれた。
    1. [初出の実例]「唯々世人の耳朶に触れたる要項は政務次官(一名参事官長)創設の議の否決せられたる一事のみ」(出典:東京日日新聞‐明治三〇年(1897)一月七日)

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改訂新版 世界大百科事典 「政務次官」の意味・わかりやすい解説

政務次官 (せいむじかん)

国の各省および国務大臣を長とする庁(経済企画庁,環境庁など)に1人または2人置かれる(大蔵省など3省についてだけ2人置くことができるとされている)職で,その機関の長である大臣を助け,政策および企画に参画し,政務を処理することなどを職務とする。内閣進退をともにする政治的任命職で,国会における多数党の議員があてられてきている。省庁内で大臣に次ぐ職位といってもよく,政治と行政の調整などの機能が期待されている。しかし,一方において法令上広範かつ強力な権限を有している大臣があり,他方において事務次官によって統括された一般職公務員があり,両者の間にあって十分な役割を果たしていないのが通例である。自民党政権においては,当選回数の浅い議員が任命されており,議員にとって指導者へと進む一段階であり,また行政にかかわる実務になじむ機会であると考えられている。2001年から国務大臣を補佐する副大臣および政務官制度導入に伴い,廃止された。
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百科事典マイペディア 「政務次官」の意味・わかりやすい解説

政務次官【せいむじかん】

各省および国務大臣を長と定められている各庁に置かれ,大臣を助けて政策や企画に参画し,政務を処理,大臣不在の場合はその職務を代行した。通常各1名,大蔵・農水・通産各省には2人置かれた。内閣総辞職の際は大臣と同時にその地位を失う。与党国会議員を任命するのが通例。1999年の〈国会活性化法〉により,2001年度から国務大臣を補佐する〈副大臣〉制度の導入に伴い廃止された。→政府委員
→関連項目事務次官政務官

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「政務次官」の意味・わかりやすい解説

政務次官
せいむじかん

特別職の国家公務員。2001年(平成13)1月の中央省庁再編以前の省庁に置かれていたが、国会の制度改革を目的とする国家審議活性化法が1999年7月に成立し、中央省庁再編とともに廃止された。

 政務次官は、各省、および国務大臣を長とする庁に1名(大蔵・農林水産・通商産業の各省は2名)ずつ置かれ、その機関の長である大臣を助け、政策および企画に参画し、政務を処理し、大臣不在の場合にその職務を代行した。政務次官の任免は、その機関の長としての大臣の申し出によって内閣が行い、内閣が総辞職するとその地位を失った。いわゆる副大臣的な地位を与えられ、政治(直接には内閣の与党)と行政(各省庁)の調整のための職とされていたが、法令上強い権限を有する大臣と、事務次官が統括する一般職公務員の間で、十分にその機能を果たすことが困難であった。

[平田和一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「政務次官」の意味・わかりやすい解説

政務次官
せいむじかん
parliamentary vice-minister

各省および国務大臣を長とする各庁にかつて置かれていた国家公務員の特別職官僚である事務次官同様,大臣の補佐を職務とし,おもに国会議員が任用された。2001年の中央省庁再編に伴い廃止され,副大臣大臣政務官に代わった。

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