方術(読み)ホウジュツ(その他表記)fāng shù

デジタル大辞泉 「方術」の意味・読み・例文・類語

ほう‐じゅつ〔ハウ‐〕【方術】

方法手段。「別の方術を講じる」
わざ。技術。「卓抜方術
不老不死の術や医術易占など、方士の行う術。法術

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精選版 日本国語大辞典 「方術」の意味・読み・例文・類語

ほう‐じゅつハウ‥【方術】

  1. 〘 名詞 〙
  2. わざ。技芸。また、てだて。方法。手段。
    1. [初出の実例]「後世に至れば飲食の事にも千種万様の方術あるが如し」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉三)
    2. [その他の文献]〔北史‐周澹伝〕
  3. 陰陽天文療治亀卜など、方士の行なう占術験術神仙の術。法術。
    1. [初出の実例]「医卜方術、古今斯崇」(出典:続日本紀‐養老五年(721)正月甲戌)
    2. [その他の文献]〔史記‐始皇本紀〕

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改訂新版 世界大百科事典 「方術」の意味・わかりやすい解説

方術 (ほうじゅつ)
fāng shù

中国古代におけるさまざまの専門的技術,技芸の総称。方術を駆使した人たちは〈方士〉とよばれる。《荘子》天下篇では,〈道術〉にたいして〈方術〉の語が用いられ,普遍的,根源的な道理の実際面への運用,したがって一面的,局部的な学問技術を意味しているが,後世にいたるまで方術には蔑称のひびきがともなう。漢代における方術の具体的な内容は,《漢書》芸文志が数術略にかぞえあげている天文,暦譜,五行,蓍亀(きき)(占筮),雑占,形法(風水ならびに相術)の六家,方技略にかぞえあげている医経,経方(治療術),房中(男女交合の術),神僊(仙)の四家をはじめとして,諸子略のなかの陰陽家,小説家等にうかがうことができる。《後漢書》には方術伝が,また《三国志》には方伎伝が設けられ,ときとして術芸伝や芸術伝と名称を変えつつ後世の正史にも受けつがれてゆく。たとえば《後漢書》方術伝では,鬼神役使,形法,星占,讖緯(しんい),災異,風角(風向きによる占い),望気(気の観察による占い),医巫などの諸術の持主があつかわれている。占いなどの神秘的な技術,技芸が大半をしめるけれども,科学的ないしは擬似科学的とよぶべきものも含まれていることに注目される。とくに《魏書》術芸伝以後,建築技師や工芸技術者など“もの”を作りだす人たち,あるいはまた音楽家などのいわゆる芸術家もあつかわれるようになる。
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普及版 字通 「方術」の読み・字形・画数・意味

【方術】ほうじゆつ

方技。

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